- 九州の小京都!飫肥城下町 観光ガイド|水路に錦鯉?!美しき町並みとグルメ食べ歩きまで充実の見どころを一挙紹介
- 九州初の重要伝統的建造物群保存地区・飫肥城下町の見どころを紹介。武家屋敷や商家の町並み、飫肥城、小村寿太郎記念館などの歴史スポットから、おび天・厚焼き玉子の食べ歩き、泰平踊や四半的の文化体験まで。九州の小京都の魅力を一挙紹介。
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宮崎県日南市の飫肥城下町には、食べ歩きをしながら城下町を巡れる「あゆみちゃんマップ」という通年開催の食べ歩きプランがあります。
共通券に商品引換券5枚がセットになったこのチケットは、本当にお得なのでしょうか。実際に購入して城下町を歩き、検証してきました。
なお、飫肥城下町の見どころについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
飫肥城下町の見どころについて詳しく見る
飫肥城下町観光のスタート地点は、飫肥観光駐車場です。駐車場に隣接する案内処で、あゆみちゃんマップを購入します。

あゆみちゃんマップは、「飫肥城下町 食べあるき・町あるき券」を購入するともらえる観光マップです。

チケットには商品引換券5枚が付いており、参加店舗でおび天や厚焼き玉子などの名物と交換できます。

料金プランは以下のとおりです。
| プラン | 大人 | 高大生 | 小中生 |
|---|---|---|---|
| 食べあるき+2施設入館券付 | ¥1,000 | ¥1,000 | ¥1,000 |
| 食べあるき+6施設入館券付 | ¥1,600 | ¥1,400 | ¥1,150 |
※いずれも引換券5枚付き
なお、案内処では飫肥城のリーフレットも入手できます。飫肥城下町の情報が詰まっていますので、セット券やあゆみちゃんマップを購入しない場合でもこのリーフレットは入手しておきましょう。


あゆみちゃんマップを手に入れたら、食べ歩きスタートです。


駐車場の出入り口にある「蔵」は、飫肥名物おび天の専門店です。おび天は、魚のすり身に豆腐・黒砂糖・味噌を合わせて揚げた飫肥の郷土料理です。


店内では食事もでき、おび天のほか地酒やお惣菜も販売しています。



作りたてのおび天が並んでいます。1個250円ですが、引換券を使うことで無料で交換できます。


ふわふわの食感と甘めの味付けが特徴です。

店の外にはベンチが設置されており、食べ歩きでも落ち着いていただけます。

この建物は江戸時代に建築された、飫肥城下に残る唯一の建物です。元々は飫肥藩役所の物産方「飫肥商社」が置かれていました。2階の天井や柱は当時のままで、自由に見学できます。

ここまでの支出: 250円(おび天1個)
駐車場から飫肥城までは徒歩2分ほどです。

飫肥城では、NHK連続テレビ小説「わかば」のロケ地にもなった「しあわせ杉」や、苔と飫肥杉に包まれた幻想的な旧本丸跡を歩くことができます。
ここでは、あゆみちゃんマップの共通券で、松尾の丸(通常300円)と歴史資料館(通常300円)にも入館。
飫肥城の詳細は以下の記事で紹介しています。
ここまでの支出: 850円(おび天250円 + 松尾の丸300円 + 歴史資料館300円)
飫肥城を出て、城下町へ向かいます。

大手町交差点を渡ると、江戸時代の面影を残す城下町の景観が広がります。

城下町には「鯉の遊泳地」と呼ばれる水路があります。


水路を覗き込むと、錦鯉が優雅に泳いでいます。



あゆみちゃんマップで確認すると、約100〜150mの範囲で鯉が泳いでいるようです。

この鯉は1982年(昭和57年)、かつての水郷飫肥の景観を復活させるために放流されたものです。40年以上にわたり、この景観が守られています。
食べ歩き2軒目は、多目的空間ギャラリー「こだま」です。

古民家を活かしたカフェで、落ち着いた雰囲気の中でお茶を楽しめます。
入口の案内に従い、食べ歩きの場合は裏門に回ります。


こだまでは「みたらしだんご」または「厚焼き玉子」と引換券を交換できます。


みたらしだんごを選びました。

裏手には休憩用のベンチがありますが、隣の蔵がイートインスペースとして開放されています。



蔵の中はきれいに改装されており、天然木のテーブルと椅子が置かれています。

江戸城下町の情緒の中、蔵を改装したスペースでいただくみたらしだんご。贅沢な時間です。


みたらしだんごは現金購入の場合150円です。
ここまでの支出: 1,000円
飫肥城下町を散策すると、江戸時代の名残を残しつつ、現在も人々が暮らす生きた町であることがわかります。












飫肥城下町は重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。歴史的・文化的に価値のある町並みを守るため、住民たちが手を取り合い、景観に配慮しながら暮らしを営んできました。
飫肥城下町の保存の歴史については、以下の記事で詳しく紹介しています。
城下町を歩き、スーパーとむら飫肥店へ。

地元のスーパーにも、引換券が使える名物があります。それが「とむら焼きチキン」です。
鶏のささ身を揚げてタレをまぶしたもので、惣菜コーナーに並んでいます。

レジで引換券と交換してもらいます。

甘めの味付けで、歩き疲れた体に嬉しい一品です。

食べ歩き用のとむら焼きチキンはスティックタイプで食べやすく作られています。現金購入の場合は「ささ身のとむら焼き」(198円)を購入します。
ここまでの支出: 1,198円
この時点で、食べあるき+6施設入館券付(1,600円)のチケット代にはまだ余裕があります。あと2品引き換えられるので、お得であることが見えてきました。
飫肥観光駐車場には「四半的射場」があります。


四半的(しはんまと)は、南九州の武将たちの間で酒宴の余興として行われていた伝統的な半弓です。日南市無形民俗文化財に指定されています。
今回は時間の都合で体験できませんでしたが、施設はとても盛り上がっていました。弓を引ける機会は日本国内でも多くはないので、ぜひ挑戦してみてください。
駐車場には竹井菓子店の出店もあります。


引換券で「寿太郎巻」をいただきました。

寿太郎巻は単品販売がなく、現金購入の場合は6個入650円(1個あたり約108円)です。

ここまでの支出: 1,306円
引換券で交換できるのは食べ物だけではありません。案内処では「飫肥城歴史年表」も引き換え対象です。

この歴史年表はオンラインでも購入でき、価格は400円です。
5品すべて引き換えた結果、合計支出は1,706円相当となりました。
チケット代1,600円に対し、106円お得に城下町を巡ることができました。今回は2つの施設を利用したため、食べあるき+2施設入館券付のあゆみちゃんマップ(1000円)なら、600円お得になります。
しかも、まだ4施設(豫章館、小村寿太郎記念館、旧山本猪平家、商家資料館)への入館権が残っています。これらすべてに入館すれば、さらに1,200円分(各300円×4施設)が加わり、合計2,906円相当。1,306円もお得になる計算です。
あゆみちゃんマップを使えば、お得に食べ歩きができ、マップを見れば迷わず観光できます。
今回の滞在時間は約2時間でしたが、小村寿太郎記念館など、まだ訪れていない施設もあります。半日から1日かけて巡れば、さらに多くの施設を回れて、よりお得になります。

飫肥城下町は、見どころがコンパクトにまとまっており、公共交通機関でアクセスしても、徒歩でほとんどのスポットを巡れるのがうれしいポイントです。さらには古民家カフェもおしゃれで、地元の名物も美味しく、飫肥の人々の温かさにも触れられました。
宮崎県を訪れる際は、ぜひ日南市の飫肥城下町に足を運んでみてください。