鵜戸神宮を歩く|断崖の洞窟に鎮座する神秘の社を現地レポート

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鵜戸神宮を歩く|断崖の洞窟に鎮座する神秘の社を現地レポート

日本神話の神秘と絶景を楽しめる!人気の鵜戸神宮を現地レポート

宮崎県日南市にある鵜戸神宮は、断崖絶壁の洞窟の中に本殿がある非常に珍しい神社で、人気の観光スポットです。

さらにこの神社は、本殿だけでなく、境内全体で絶景を楽しめると評判です。

本記事では、鵜戸神宮を実際に訪問した際の様子を、写真多めでお伝えします。現地の雰囲気が伝われば幸いです。

なお、鵜戸神宮の見どころについては、以下の記事で紹介しています。

鵜戸神宮の見どころについて詳しく見る

参道を歩いて本殿へ

メインストリートの参道は、神符授与所からスタートします。ここから本殿のある洞窟まで約220mの道のりです。

鵜戸神宮の参道入口付近の広場と空が広がる風景

歩き始めてすぐ、最初の門である神門が見えてきます。

鵜戸神宮神符授与所と案内看板が立つ参道入口の様子 朱色の鳥居と建物が並ぶ鵜戸神宮参道の入口

神門をくぐると第一の絶景、太平洋の青が右手に広がります。朱色の柵の奥に広がる青色、このコントラストもまた鮮やかで素敵です。

朱色の柵の先に太平洋が広がる鵜戸神宮参道の景色

海の反対側、左手には社務所が見えます。

鵜戸神宮の社務所と石段が広がる境内の風景

さらに進むと、朱色の楼門が現れます。楼門とは、二階建てで一階部分に屋根のない門のことです。

海と空を背景に立つ鵜戸神宮の朱色の楼門全景

青空を背景にした朱色の楼門は、思わず見上げてしまう鮮やかさです。

楼門の朱色の柱と装飾が際立つ近景 朱色の楼門越しに参道と海が見える明るい景色 参道へ続く朱色の門と海が見える開放的な眺め

楼門の扉には菊の紋章があり、鵜戸神宮が皇室と縁のある神社であることがわかります。

楼門の扉に刻まれた金色の菊紋と装飾の近景

楼門をくぐると、参道の雰囲気が一変します。フェニックスの木々と太平洋が視界に入り、まるで南国リゾートに迷い込んだような感覚を味わえます。

本殿へ向かう参道の途中にある本殿案内板と海の景色 南国の木々と朱色の柵に囲まれた鵜戸神宮参道の風景

水平線まで広がる青い海がダイナミックです。

朱色の柵の向こうに水平線まで広がる太平洋 海沿いの参道と赤い欄干が続く爽やかな風景

参道からは、どこまでも続く太平洋の水平線を眺めることができます。

太平洋と緑の岬を望む開放的な景色が広がる参道からの眺め 青い海と南国の植物が広がる参道脇の景色

220mの参道ですが、途中に休憩所も設けられています。

木造の休憩所と手洗い場がある参道の休憩スポット

やがて参道も終盤に差し掛かり、手水舎が見えてきます。

手水舎の水盤と朱色の欄干が見える参道の様子

その先には運玉のオブジェがあります。ここまで来ると、参道はほぼ終点です。

丸い石のモニュメントが置かれた海沿いの参道の景色 太平洋を望む参道と参拝者が歩く開放的な風景

この先の橋を渡れば、いよいよ本殿のある洞窟です。

本殿洞窟へ向かう朱色の欄干と断崖が迫る参道の眺め

ここから石段を下って洞窟へ向かいます。本殿が参道より低い場所にある「下り宮」は全国的にも珍しく、鵜戸神宮の大きな特徴のひとつです。

海と崖を背景に石段を下る参拝者と朱色の欄干の景色 断崖と太平洋を背景に続く本殿洞窟へ下る参道の石段

石段は濡れていると滑りやすいので、足元には注意してください。

青い海を背景に本殿洞窟へ向かう石段を下る参拝者の風景

洞窟の中に広がる神秘の空間

見てください。断崖に沿って洞窟が口を開けています。そこに本殿があります。外から見ても、その存在感は圧倒的です。

断崖絶壁に沿って本殿の洞窟へ続く石段と太平洋を見下ろす鵜戸神宮の参道

自然が長い年月をかけて作り出したこの岩の造形は、そのスケールの大きさに圧倒されます。

日向灘の青い海と岩壁に沿って続く鵜戸神宮本殿の洞窟付近の景色

洞窟の入り口には鳥居が立っています。いよいよ中へ入ります。

洞窟の入口に立つ鳥居と本殿へ向かう石段が続く鵜戸神宮の参道

洞窟に入ると、すぐに本殿が姿を現します。洞窟自体はそれほど深くはありません。

岩窟内に建つ鵜戸神宮の朱塗りの本殿全景

本殿は宮崎県指定の建造物で、現在の建物は1711年(正徳元年)に飫肥藩主・伊東祐実によって改築されたものです。岩窟内に収められた権現造風の八棟造は、幾度の修理を経ながらも往時の姿を今に伝えています。

本殿には細やかな装飾が施されており、神道の神社でありながら仏教の要素も取り入れられているそうです。

鵜戸神宮本殿の拝殿内部と賽銭箱が並ぶ参拝エリア 彫刻と装飾が施された鵜戸神宮本殿の屋根と柱の近景

洞窟の中から外を見ると、岩の隙間から差し込む光が神々しく感じられます。

洞窟の岩肌越しに朱色の欄干と外の光が見える鵜戸神宮の風景 洞窟の奥から海と朱色の欄干を望む鵜戸神宮本殿前の景色 洞窟内から石段と燈籠を見上げる鵜戸神宮の神秘的な眺め

本殿正面でお参りをします。

千木と鰹木が載った鵜戸神宮本殿の正面全体 中央に賽銭箱が置かれた鵜戸神宮本殿の拝殿正面

お参りを終えると、左手に順路が続いています。本殿の周囲を巡る参拝順路です。

本殿裏手へ続く洞窟内の石畳の参拝順路と通路

本殿裏の参拝順路を巡る

順路を進むと、小さなお社が現れます。皇子神社といい、彦五瀬命(ひこいつせのみこと)が祀られています。

洞窟内に祀られた皇子神社のお社と朱色の欄干

洞窟の中にぽつんとお社がある光景は、なんとも非日常的です。

皇子神社へ続く洞窟内の平坦な石畳と朱色の欄干が並ぶ様子

さらに進むと、撫でうさぎの像があります。撫でると「病気平癒」「開運」「飛翔」のご利益があるとされています。

撫でうさぎの像と案内板が並ぶ洞窟内の参拝スポット 撫でうさぎの石像が置かれた洞窟内の参拝場所の近景

本殿の裏側に回るとさらに薄暗くなります。気をつけて進みましょう。

本殿の裏には「お乳岩」があります。神話にまつわる場所で、安産や育児のご利益があるとされています。暗くて撮影は難しいですが、ぜひ実際に見てみてください。

本殿裏側へ続く薄暗い洞窟内の参拝順路と朱色の壁 洞窟の天井が低く迫る本殿裏側の参拝通路と朱色の柵 洞窟内の岩肌が迫る本殿裏側の参拝道とお社の姿 本殿裏手の洞窟内にあるお乳岩と参拝者の通路

本殿の裏を抜けると、順路は終わりです。

本殿裏側の参拝順路を抜けた先の広く明るい洞窟出口付近

自然が作り出した岩の中に、朱色の本殿。外から差し込む光を受けて輝く鳥居や燈籠。洞窟の中から見る景色は、まさに神々しいという言葉がぴったりです。

洞窟の下に広がる鵜戸神宮本殿前の参拝エリアと朱色の欄干

洞窟前の広場と運玉投げ

洞窟の外、本殿への入り口手前には広場があります。ここからの眺めも見逃せません。

太平洋に面した断崖に続く朱色の欄干と鵜戸神宮への石段の景色 広場から海を望む参道と石畳の休憩スペース

広場から見下ろすと、太平洋の荒波が岩に打ち付ける様子を間近に見ることができます。

荒々しい岩場と白波が広がる太平洋の海岸風景 大小の岩が連なる海岸線と青空が広がる鵜戸崎の眺望 切り立った岩場と太平洋を見渡す迫力ある景観 荒波に削られた岩肌が連なる海岸線と参道の朱色の欄干

岩場の中に、亀の形をした「亀岩」があります。ここで運玉投げを楽しむことができます。

亀岩と運玉投げの目標となる円形の縄が置かれた岩場の様子

亀岩の背中には縄で円が作られています。ここに運玉を投げ入れると願いが叶うとされています。男性は左手、女性は右手で投げるのがルールです。

運玉投げの案内が記された説明文と亀岩周辺の岩場

運玉は、洞窟入口の「運玉授与所」で購入できます。5個で200円、粘土を焼いて作られたものです。

運玉授与所の建物と運玉を購入する参拝者の姿

参拝後は、カフェで休憩。お土産も忘れずに。

参拝を終えて参道を戻ると、スタート地点の神符授与所付近にカフェと土産店があります。

カフェは「レインフォレストカフェ 三ツ和荘店」。店内は、神社の境内に併設されているとは思えないほどお洒落な空間です。無料Wi-Fiも利用できます。

レインフォレストカフェ三ツ和荘店の外観と入口の様子 レインフォレストカフェ三ツ和荘店の広く明るい店内の風景

土産店は「八丁坂商店」。店内は広く、宮崎のお土産が豊富に揃っています。

八丁坂商店の外観と入口に並ぶ商品看板 八丁坂商店のガラス越しに見える店内の賑やかな様子 八丁坂商店の広い売り場に並ぶ多くのお土産品の棚 八丁坂商店の中心に積まれたお土産と陳列棚の風景 八丁坂商店の菓子類や食品が並ぶ陳列棚の近景 八丁坂商店の奥まで続くお土産売り場の全景 八丁坂商店の店舗内に並ぶ多くの商品と明るい店内の様子 八丁坂商店の棚に並ぶ民芸品や特産品が見える風景

駐車場について

鵜戸神宮の駐車場は3か所あり、すべて無料です。ただし、駐車場によって参道入口までの距離が異なります。事前にどこに停めるか決めてから訪れるのがおすすめです。

駐車場の詳細は以下の記事にまとめています。

神秘と絶景に包まれた鵜戸神宮

鵜戸神宮は、神話にも登場する由緒ある神社です。

洞窟の中にある本殿は、他では見られない神秘的な空間を体験できます。そして、本殿だけでなく、太平洋を望む参道や、断崖の広場からの眺めなど、境内全体で絶景を楽しむことができます。

歴史と神秘と自然。そして南国リゾートのような開放感。いろいろな要素が詰まった鵜戸神宮へ、ぜひ足を運んでみてください。

鵜戸神宮の洞窟と太平洋を見渡せる高台からの絶景
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