- 「博多津中」とは?古代〜中世に博多の繁栄を支えた重要な地域
- 「博多津中」とは古代から中世の博多湾沿岸地域を指す呼称。現在の博多駅周辺から中洲、祇園町などを含み、筑紫大津の中心として九州の貿易と文化交流の拠点となった歴史を解説。
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全長41メートル、高さ11メートル、重さ約300トン。福岡県篠栗町にある南蔵院には、ブロンズ製としては世界一の大きさを誇る釈迦涅槃像が横たわっています。
圧倒的なスケールの涅槃像はもちろん、七福神トンネル、金運のご利益で知られる大黒堂、そして住職の宝くじ高額当選伝説まで。この記事では、年間約100万人が訪れる福岡の人気パワースポット、南蔵院の魅力を紹介します。

南蔵院は、福岡県篠栗町にある高野山真言宗の寺院です。同宗の別格本山であり、篠栗四国八十八箇所の総本寺でもあります。ブロンズ製としては世界一の釈迦涅槃像で知られ、年間約100万人の参拝者が訪れる福岡を代表するパワースポットです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 参拝時間 | 本堂:24時間参拝可能 涅槃像エリア:9:00 〜 17:00(最終入場16:30) 仲見世通り・体内参拝:9:30 〜 16:00 |
| 定休日 | 年中無休 |
| 参拝料 | ¥300(19歳未満無料)※団体10名以上 ¥200 |
| 体内参拝料金 | ¥500(祈願供養料) |
| 電話番号 | 092-947-7195(9:00〜16:30) |
| 駐車場 | 参拝者用の無料駐車場あり(3ヶ所) |
| アクセス | JR福北ゆたか線 城戸南蔵院前駅から徒歩約3分 |
| 所在地 | 〒811-2405 福岡県糟屋郡篠栗町大字篠栗1035 |
| 公式サイト | https://nanzoin.net/ |
南蔵院の一番のみどころはブロンズ製としては世界一大きな釈迦涅槃像(ねはんぞう)です。

像高11メートル、全長41メートル、重さ約300トンもの大きさがあります。
南蔵院は長年、ネパールやミャンマーの子供たちに医薬品や文房具を贈り続けており、その返礼として1988年にミャンマー国仏教会議から仏舎利(釈迦の遺骨)を贈られました。この仏舎利を安置する場所として1995年5月に完成したのが、この釈迦涅槃像です。

人と比べて見るとどれだけ大きいかがわかります。

間近で見るとその迫力に圧倒されますが、お釈迦様本人は至って平和な表情です。





仏足(ぶっそく)とは、お釈迦様の足跡を石に刻んだものです。インド初期仏教では仏像を作ることをおそれおおいとし、お釈迦様の足の裏の相を石に刻み、仏足として礼拝の対象にしたとされています。足の裏の紋様(もんよう)は、お釈迦様の尊い教えと慈悲の心がこめられています。


紋様はそれぞれが特定の象徴や意味を持っています。以下は各紋様の読み仮名と簡単な解説です。

| 紋様 | 意味 |
|---|---|
| 月王相(げっおうそう) | 月を象徴し、安定と慈悲を表す。月の光は悟りの智慧を意味する |
| 花文相(かぶんそう) | 花の文様で、自然や美の象徴。美しさや豊穣を表す |
| 双魚相(そうぎょそう) | 幸福を象徴し、繁栄や成功のシンボル。智慧や悟りを表す |
| 金剛杆相(こんごうかんそう) | 悪を打破する力を象徴。無常や苦しみを打ち砕く力を意味する |
| 宝瓶相(ほうへいそう) | 富や幸福を表し、無限の智慧や慈悲を意味する |
| 螺王相(らおうそう) | 螺旋形の模様で、永遠や円満を象徴。悟りの道の深遠さを表す |
| 千輻輪相(せんぷくりんそう) | 大車輪の模様で、法輪(仏教の教え)の回転を象徴。教えの広大さと深遠さを表す |
| 梵王頂相(ぼんおうちょうそう) | 梵王の冠の模様。仏陀の至上の存在、悟りの境地を表す |
釈迦涅槃像体内参拝といって、この世界一大きな釈迦涅槃像の体内に入ることができます。
釈迦像の頭部側に入口があります。

入口の受付で参拝料金を支払い入ります。


釈迦涅槃像の体内は撮影禁止のため写真はありませんが、お釈迦様の体内は色々と黄金に輝いていました。体内にはスタッフさんも居て、ポイントで解説してくださるスタッフさんもいました。
所要時間は5〜10分程度です。お釈迦様の体内を巡って出てきました。

釈迦像の足の部分にある売店が体内参拝の出口です。

釈迦涅槃像体内参拝を行った人は、俵投げを無料で行うことができます。
俵投げは一種の運試しで、「俵」と呼ばれる羽子板の羽のような形をしたものを3メートル程先の升に投げ入れます。升には、大吉、大大吉の2つがあり、そこに入るかどうかの運試しです。
体内参拝の受付時に無料俵投げ券がもらえるので、出口の売店で俵と交換してもらいます。

俵の大きさは、約10cm × 2cm × 1cmで、重さは約10gです。

さてこれをいざ枡の中へ投げ入れるのですが、難易度はとても高いです。

風が吹いていると、軽い上に羽まで付いている俵は、風の影響を受け余計に難しいです。でもそれが運試しという要素でもあるんでしょうね。
成功率は高くありませんが、挑戦する過程を楽しめます。

南蔵院には、**仲見世通り(なかみせどおり)**という、お店が出ているエリアが釈迦涅槃像に行くまでの通路にあります。

南蔵院オリジナルのお菓子やお土産が販売されていて、お供物のローソクや線香もここで購入できます。

こちらは、仲見世通りにある納骨堂。

仲見世通りに、貧女の一燈 というエリアがあります。

仏教には「貧女の一燈(ひんにょのいっとう)」というお話があり、貧しい少女がお釈迦様に灯明を供養したという仏典の説話です。
案内板によると、南蔵院は「貧女の一燈基金」というものを実施して世界中の貧困に困っているひとたちに寄付を行ったそうです。その一環で貧女の一燈のお話が展示されています。


高野山・奥の院燈籠堂に、「貧女の一燈」が不滅の光を放ち続けています。
遠い昔、和泉の国にお照という少女がいました。親思いのお照は毎日、両親の墓前に手を合わせ冥福を祈っていました。
あるときお照は、高野山の弘法大師に燈籠を献すれば、亡くなった人の何よりの供養になる、ということを知りました。亡き両親のために、私もせめて一燈でも…と思うのですが、お照には、お金に替えるものは何もありませんでした。
そんなとき、お照の姿を見た一人の商人が「髪の毛のなんと美しいこと。その黒髪はいいお金になる」とつぶやいたのです。
黒髪は女の命である。しかし、この髪が、お金に替えられるなら…たとえ小さくとも高野山の奥の院へ燈籠があげられるかも知れない。亡き人の冥土の道が照らされるという御明しが…。ついに決心したお照は両親の墓前で黒髪を切ったのです。
時が経ち、お照の亡き両親を思う真心に打たれた高野山・円蔵房の助けをかりながら、念願の寵を奥の院に献する日がやって来ました。その日はくしくも藪坂長者が一万基の燈籠を奉納する日でもあったのです。万燈の中に一つ、見知らぬ小さな燈籠を見た長者が声を荒げました。
「円房どの、あの壇の上に見知らぬ貧弱な燈籠があるが、あれは何じゃ、何人のじゃ」
「長者どの、あれは一人の貧しい少女が心を込めてお大師様に捧げた燈籠なのだ」と円蔵房は答えた。
「なに、貧しい女が、しかも、我の捧げた燈籠よりも一段と高いところに、ちっぽけな見苦しい、取りのけてもらおう」
その時、一陣の風が吹き立ったかとおもうと、今まで輝いていた長者の万燈はすべて消え、燈籠堂の中は真っ暗になったのです。しかし、お照が献じた小さな燈籠は、不思議なことに明るく輝き続けていました。
「見よ長者、見よ人びと。亡き両親の菩提を祈り、人を恨まず、少女が己が生命の黒髪を絶って捧げたあの燈明を… . 信仰は、権力でも、お金の力でも、出来るものではない。お大師様は人間の真実の心だからこそ、うけられたのである。長者は、真心をもって、わが身に出来る万燈を、お照は心ゆたかに、小さな灯を捧げてこそ、その燈明は永遠に人の世に光明をあたえるであろう」
厳かに執行代快恵の声が響きました。
合掌

七福神トンネルは、本堂側と涅槃像側を結ぶトンネルです。全長41メートルで、トンネル中央部には七福神が安置されています。
トンネル内は、七福神の絵や彫刻が施されており、幻想的な雰囲気が漂っています。また、トンネルの壁には、七福神にちなんだ願い事が書かれた絵馬が奉納されています。
七福神は、日本に伝来した中国の民間信仰に基づく、財福、健康、長寿などの福を授けてくれるとされる神様です。南蔵院の七福神トンネルには、恵比寿、大黒天、毘沙門天、弁財天、福禄寿、寿老人、布袋の七福神が、それぞれ色とりどりの衣装を身にまとって安置されています。
トンネル内は撮影禁止のため入口のみの写真となりますが、圧巻の七福神数です。南蔵院に行くならここは絶対に立ち寄りたいスポットです。
七福神トンネルを超えた先には、恵比須堂と大黒堂があります。

恵比須堂は、恵比寿神を祀る堂宇です。恵比寿神は、商売繁盛、漁業、漁民の守護神として信仰されています。堂内には、恵比寿神の木像が安置されています。恵比寿神は、鯛を抱え、釣竿を持つ姿で表されています。
大黒堂は、南蔵院の境内にある、大黒天を祀る堂宇です。大黒天は、財宝、福徳、五穀豊穣の神として信仰されています。堂内には、大黒天の木像が安置されています。大黒天は、左手に米俵、右手に宝棒を持つ姿で表されています。
恵比須堂と大黒堂は同じ建物です。写真左手が恵比須堂で、右手が大黒堂です。

また、恵比須堂・大黒堂の前には鳥居と池があり、日本庭園の美しい光景に出会えます。


この鳥居をくぐり進んでいくと南天稲荷神社があります。
南蔵院を語る上で欠かせないのが、現住職・林覚乗(はやしかくじょう)さんの宝くじ高額当選エピソードです。
1995年6月、釈迦涅槃像が完成した翌月のこと。林住職はジャンボ宝くじで1等・前後賞合わせて1億3,000万円に当選しました。さらにその10日後、ナンバーくじでも560万円を射止めています。
林住職によると、当選時は大黒様が描かれたお札に宝くじをくるんで保管していたとのこと。当選金は全額、お寺のために使われたそうです。
このエピソードがきっかけで、南蔵院は「金運アップのパワースポット」として広く知られるようになりました。大黒堂を参拝する際は、この逸話を思い出してみてください。
南蔵院には「さば大師」なる像があります。

よく見ると本当に鯖を持っています。

この、さば大師の像がある理由は諸説あるそうですが、1つは弘法大師が塩さばを生き返らせたという伝説に基づくものです。
弘法大師は、平安時代の僧侶で、真言宗の開祖として知られています。南蔵院は、弘法大師が唐から帰国した際に、立ち寄ったとされる寺院です。
ある時、弘法大師は、篠栗の漁師から、塩さばが腐ってしまったので、食べられないと相談を受けました。弘法大師は、塩さばを手に取って、呪文を唱えました。すると、塩さばは生き返り、元の鮮度を取り戻しました。
この伝説は、南蔵院の縁起書にも記されており、地元ではよく知られています。そのため、南蔵院には、弘法大師が塩さばを生き返らせたという姿を模した「さば大師」の像が安置されています。

南蔵院は基本的に静かで落ち着いた雰囲気の寺院です。







南蔵院では、参拝の際に「禁止事項」を設けていますが、他所よりも若干厳しいです。
参拝注意事項 - 南蔵院境内にも以下の張り紙があります。

南蔵院は明治 33 年に高野山からこの篠栗の地へ移って参りました。それから 120 年にわたり、地元の方々や檀信徒の皆様のおかげで仏法信仰の宗教施設として発展してきました。
ところが、昨今、参拝目的以外の人の訪問が増えたために多くの問題が起きるようになりました。訪問者が、そもそも日本の慣習等を知らない外国からの人々であることから生じる摩擦、あるいは日本人であっても宗教的慣例を知らない人達が増えたためでしょうか、宗教施設における最小限の礼儀さえ守らない人々による看過できない横暴な振る舞いなどを多く目にするようになったのです。例えば、境内地内で、食べ歩きや歩きながらの携帯使用、お祈りをされている横での大声の会話、墓所など礼拝の場においてポーズを取りながら写真を撮るなどの他者の感情を無視した行動、また宗教施設にふさわしくないコスプレや過度に肌を露出した格好で来訪しての散策などです。こうした行為に注意をしますと、「わざわざ来てやったのに、なぜ嫌なことを言われなければならないのか」と露骨に不満を顔に出し、注意した者に暴言を吐く人すらいます。
このような人々は、南蔵院境内は自由に振る舞ってよいリゾート地、あるいは観光地との誤った認識を持たれているように感じます。
しかしながら、言うまでもないことですが、南蔵院は檀信徒の皆様および信仰、慰霊のために訪れてくださる方々にとって神聖な場所です。したがって、南蔵院としましては、前記したような不適切な行動を戒めるために、規則等を教示し、境内地に入って来られる人に対し、その規則等を守るように要請、注意することにしました。
南蔵院境内は宗教法人南蔵院の所有ないし管理地であり、自由に振舞ってよい公共の場ではありません。南蔵院境内地は、仏教を基礎とする宗教施設に相応しいと南蔵院が考えるルール等に基づき管理をしている場所なのです。当然ながら、そうした規則は境内地を気持ちよく静かに祈りを捧げる信仰の大切な場にしたいと思っておられる方々を最優先に待遇するためのものです。
こうしたことから、当寺院の規則や注意を聞きいれない方、守れない方、納得されない方には、日本人、外国人に関わらず、境内地への立ち入りをお断り、もしくは退去を求めることとしております。どうぞそのことをご承知おきください。住職はじめ職員一同は、信仰の場を守るために最大限の努力をしてまいる次第です。何卒、ご協力ご理解のほどお願い申し上げます。
世界一大きな釈迦涅槃像があることは素晴らしいことですが、そこだけが独り歩きしてしまってはいけません。
確かに、旅行者である私達には絶好の観光スポットですし、観光地化しているのも事実だと思います。世界一大きな釈迦涅槃像、見たいですものね。
ですが、南蔵院は寺院です。アミューズメント施設ではありません。
南蔵院に、仏様に手を合わせに来ている人がいること。本来はそういった方々のための場所であること。
それを忘れずに、謙虚な気持ちで参拝することを忘れないようにしましょう。
南蔵院での禁止事項を、公式サイトから必ず確認してから参拝するようにしてください。
特に、過度な露出の服装や、タトゥーが露出している人は入場できません。服装に気をつけましょう。
なお、2025年5月より寺院への入場に1人300円(19歳未満無料)の入場料が必要となりました。これは境内の清掃や警備の費用に充てるための制度です。
南蔵院は福岡の静謐な名刹で、歴史と自然が調和した美しい場所です。
ブロンズ製としては世界一の大きさを誇る釈迦涅槃像。間近で直接見た者にしかわからない、想像を超える迫力があります。

仏足に込められた深い意味、七福神トンネルの圧巻の空間、そして住職の宝くじ当選にまつわる金運のご利益。南蔵院には、見どころとパワースポットが詰まっています。

禅の精神が満ちる庭園と静かな環境で心を整えることができます。
心の平安と安らぎを求める人、豊かな自然の中でゆったりと過ごしたい人に、ぜひおすすめしたい寺院です。
