福岡城を歩く|52万石の城跡、天守台からの絶景を目指す現地レポート

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福岡城を歩く|52万石の城跡、天守台からの絶景を目指す現地レポート

開放感を求めて。天守台を目指して福岡城を歩く

福岡城は、黒田官兵衛・長政親子が築いた筑前52万石の居城です。日本100名城にも選定されています。

今回訪れたのは3月下旬。実際に歩いた順路に沿って現地の様子をお届けします。福岡城の歴史や各スポットの詳細については、以下の見どころ記事で詳しく紹介しています。

福岡城の見どころについて詳しく見る

今回の散策ルート

今回歩いたのは、城の正面入口にあたる上之橋から天守台を目指すルートです。所要時間は1時間ほど。枡形構造の門や怪談の残る扇坂御門を通りながら、景色を観に天守台を目指します。

  1. 上之橋
  2. 東御門跡
  3. 扇坂御門
  4. 梅園
  5. 天守台
上之橋から天守台までの散策ルートを赤い矢印で示した福岡城跡の地図

上之橋から城内へ

地下鉄赤坂駅2番出口から徒歩約5分。上之橋に到着しました。

石畳の広場に桜まつりののぼりが並ぶ上之橋手前の城内入口風景

上之橋は江戸時代、藩主や客人が渡る公式の出入口でした。「上の橋大手門」とも呼ばれ、下之橋よりも格式が高い正門として使われていました。

上之橋周辺の白壁と瓦屋根の土塀を支える野面積みの石垣

橋のそばに立つと、内堀の広さに驚かされます。水面に映るビル群と石垣のコントラストが印象的でした。

上之橋付近の堀と水面に映るビル群を望む広い水路

白壁の土塀と石垣が続く通路を歩きます。

上之橋の石垣と白壁が続く雨上がりの石畳通路

東御門跡を抜けて二の丸へ

上之橋から進むと、東御門跡に差し掛かります。

東御門跡の石垣に挟まれた枡形入口の石段

門を入ると右手に直角に曲がる階段があります。敵が一気に攻め込めないよう、枡形と呼ばれる構造になっています。実際に歩いてみると、石垣に囲まれた狭い空間で身動きが取りにくく、守りの堅さを実感できます。

東御門跡を抜けた先の緩やかな石段と左右の石垣 石段沿いに続く東御門跡の石垣と枯れ木のある斜面

東御門を抜けると、広場に出ます。

東二の丸付近の広場に広がる砂地と点在する木々

この広場には烽火番所跡や東二の丸跡の石碑が残っています。

烽火番所跡の石碑とベンチがある芝生の広場 東二の丸跡の石碑と木陰が広がる土の広場

広場からはテニスコートや陸上競技場が見渡せます。城跡の中に学校やスポーツ施設があるのは珍しいですね。

広場から見下ろすテニスコートと陸上競技場と福岡市街のビル群

広場の先に扇坂御門が見えてきました。

広場の先にある扇坂御門跡の石垣と空堀跡の広い空間

扇坂御門と怪談「お綱門」

扇坂御門は、城内で働く人々や庶民が使っていた門です。

扇坂御門跡の石垣に挟まれた通路と奥の石段

かつては2層の櫓門が建っていました。今は石垣だけが残っていますが、門の雰囲気は十分に伝わってきます。

扇坂御門跡の石段と右手の高い石垣

福岡城には「お綱門」と呼ばれる怪談の残る門があり、この扇坂御門がその門だという説があります。

江戸時代、二代目藩主・黒田忠之の近臣・浅野四郎左衛門の妻・お綱は、夫に裏切られ別宅に追いやられました。生活に困窮したお綱は精神的に追い詰められ、ついには悲劇を起こしてしまいます。お綱は城内の門に手をかけたまま絶命し、その門は「お綱門」と呼ばれるようになりました。

以来、その門に触れると熱病にかかるという噂が広まりました。

扇坂御門跡の石段を見上げる角度と右側の石垣

今ではそんな話も昔のこと。石垣に触れても何も起きませんでしたが、歴史を知ると少しドキドキしながら通り抜けました。

梅園を抜けて天守台へ

扇坂御門を抜けると、梅園があります。

梅園の小道と雨上がりの地面に並ぶ梅の木々

梅の木は約270本。見頃は2月中旬から3月上旬頃です。今回は3月下旬の訪問だったので花は終わっていましたが、木々の間を歩くだけでも気持ちの良い場所でした。

梅園の広場にある石のオブジェと梅の木々

梅園を抜けると、いよいよ天守台です。

天守台の石垣を背景に咲くしだれ桜と遊歩道

天守台から福岡の街を見渡す

福岡城に天守は残っていませんが、天守台は残っています。現在は展望デッキとして整備され、自由に登ることができます。

天守台の石垣と桜の木が並ぶ斜面と遊歩道

天守台へ向かう道を歩きます。

天守台入口の石畳の坂道と案内板越しに見える桜並木 天守台入口へ続く石畳の坂道と高く積まれた石垣

通路が枡形になっているのがわかります。天守への入口だけあって、ここも守りが堅い構造です。

天守台入口の枡形構造を感じる石垣に囲まれた石畳の通路 天守台入口の枡形構造に続く石畳の曲がり通路

通路が狭くなっている箇所もありました。大勢で一気に攻め込めないよう工夫されています。

天守台の高い石垣と大木が並ぶ通路脇の広場

石畳を歩いて、展望デッキへ向かいます。

雨でぬれた小道と水たまり越しに見える天守台の展望デッキ

展望デッキへ

天守台には木製の展望デッキが設置されています。

石垣の切り通しの上に架かる天守台展望デッキと雨の通路

石垣の迫力がすごいです。

天守台を支える大きな石が積まれた高い石垣

階段を上がってみます。

天守台展望デッキ入口へ上がる茶色の階段と石垣

階段を上がった先にも展望スペースがあり、ここからでも十分に景色を楽しめます。

天守台展望デッキから見下ろす桜並木と福岡市街の景色 天守台展望デッキから見下ろす石垣としだれ桜と福岡市街 天守台の石垣沿いに続く木立の小道を見下ろした景色

さらに上へ進みます。

石垣に挟まれた天守台展望デッキへの階段通路

大天守台跡

大天守台跡には、天守の柱を支えていた礎石が残っています。

大天守台跡の礎石と展望デッキ階段がある広場 大天守台跡の礎石が残る石垣下の広いスペース 大天守台跡の石垣裏側に残る礎石と苔むした地面 大天守台跡の礎石と展望デッキを支える柱が立つ石垣下 大天守台跡の礎石が並ぶ石垣沿いの広場

敷地は東西約25m、南北約22m。その中に40個近い礎石が整然と並んでいます。これほどの規模の礎石群が残っているのは珍しく、大きな天守が建っていた可能性を感じさせます。

最上層の展望デッキへ上がります。

大天守台の展望デッキへ上がる正面の階段と手すり

大天守台からの眺め

大天守台の展望デッキに到着しました。市街地から約30m高い位置にあり、開放感抜群です。

大天守台展望デッキの広い赤い床と福岡市街の眺め

福岡市内を360度見渡すことができます。

大天守台展望デッキの赤い床越しに広がる福岡市街の遠景 大天守台展望デッキから見渡す舞鶴公園の緑と福岡市街のビル群

福岡タワーも見えました。

大天守台展望デッキから見る舞鶴公園の森と福岡タワーを含む市街地 大天守台展望デッキから見える舞鶴公園の樹海と福岡市中心部の高層ビル群

眼下には先ほど歩いてきた道も見えます。

大天守台展望デッキから見下ろす階段デッキと石垣と桜並木

天守台からの絶景。そして福岡城にはまだまだ見どころが

上之橋から天守台まで、福岡城を歩いてきました。雨天ではあったものの、晴天時とはまた違う、静かな侘び寂びを感じられる雰囲気も素敵でした。

また、迫力ある石垣と枡形構造の門、怪談の残る扇坂御門など、歩いているだけで歴史を感じられる場所でした。天守台からの眺めも開放感があり、福岡の街を一望できます。

なお、今回散策したルートは天守台をメインに目指したため、施設や建造物には立ち寄りませんでした。福岡城には、築城からずっと残る多聞櫓、2025年に復元された潮見櫓、下之橋御門、など歴史的な建造物も沢山あります。他にも、福岡城築城よりさらに古い、1300年前の遺跡を展示している鴻臚館跡や、福岡城むかし探訪館・三の丸スクエアといった施設まで。しっかり巡ると内容も充実しており楽しめる。それが福岡城です。(詳しくは観光ガイドをご覧ください)

福岡城跡周辺の主要施設と櫓の位置が分かる案内地図

さらに、福岡城は春になるとさくらまつりが開催され、約1,000本の桜が咲き誇ります。桜の時期に訪れるのもおすすめです。

歴史的な櫓、復元された櫓を巡り、天守台から福岡の街を見渡す。そんな散策体験ができる福岡城に、ぜひ足を運んでみてください。