- 神宮・神社・大社の違いを解説!意外と知らない神社の種類と歴史
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博多を代表する夏祭り「博多祇園山笠」。その熱い祭りが奉納される神社が、福岡市博多区にあります。
地元の人々から「お櫛田さん」の愛称で親しまれる櫛田神社は、博多の総鎮守として1300年以上の歴史を持ち、境内には県指定天然記念物の夫婦銀杏や、一年中展示される迫力の飾り山笠など、見どころが豊富です。
この記事では、櫛田神社の見どころと魅力を紹介します。

櫛田神社(くしだじんじゃ)は、福岡県福岡市博多区上川端町にある神社です。博多の総鎮守として古くから信仰を集め、地元の博多の人々からは「お櫛田さん」の愛称で親しまれています。
創建は天平宝字元年(757年)と伝えられ、その歴史は1300年以上におよびます。博多祇園山笠が奉納される神社としても知られ、毎年7月1日から15日にかけて行われる博多祇園山笠は、博多の夏の風物詩となっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 参拝時間 | 24時間(社務所・授与所は9:00 〜 17:00) |
| 参拝所要時間 | 約30分 〜 1時間 |
| 定休日 | 年中無休 |
| 電話番号 | 092-291-2951 |
| 駐車場 | 参拝用駐車場あり(30分まで無料) |
| アクセス | 地下鉄七隈線 櫛田神社前駅から徒歩2分 |
| 所在地 | 〒812-0026 福岡県福岡市博多区上川端町1-41 |

櫛田神社の御祭神は、大幡主大神(おおはたぬしのおおかみ)、天照皇大神(あまてらすおおみかみ)、素盞嗚大神(すさのおのおおかみ)の三柱です。
正殿(中殿)には大幡主大神(櫛田大神)が祀られ、これが主祭神にあたります。左殿には天照皇大神(大神宮)、右殿には素盞嗚大神(祇園大神)が祀られています。
大幡主大神は天平宝字元年(757年)に鎮座したと伝えられ、素盞嗚大神は天慶4年(941年)に山城祇園社から勧請されました。
櫛田神社の主祭神である大幡主大神は、天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)の 19 世の子孫で、北陸地方で怪物を退治したとされる神様です。
櫛田神社の楼門は、江戸時代末期に再建されたものです。

楼門は木造の二層構造で、屋根は切妻造りの銅板葺きです。朱色に塗られた太い柱には彫刻が施されています。
楼門の額には、「威稜(いつりょう)」の扁額が掲げられています。威稜とは、天皇の御威光を意味する言葉です。

また、楼門の天井には「干支恵方盤」が吊り下げられており、毎年大晦日に新しい年の恵方を示すように矢印が回転されます。初詣で訪れた際には、ぜひ見上げてみてください。

櫛田神社の境内は、広すぎず狭すぎず、静かでゆっくりと参拝できる規模です。


手水舎は佇まいに歴史を感じます。


撫でると金運がアップすると言われている牛の銅像。御神牛とも呼ばれます。

こちらは立派な神馬(しんめ)の像です。

神馬は、神様が地上に訪れる際の尊ばれる相棒として知られ、古くから馬は「神様の乗り物」と見なされ、神が人々のもとに願い事をかなえに来るときは、馬に騎乗して現れると信じられていました。そのため、人々が祈りを捧げる際には、馬を神に奉納する習慣があったそうです。

神馬の胴体には、三盛亀甲に五三桐 が付けられています。
そして拝殿へ入る門。ここをくぐると拝殿です。

櫛田神社の拝殿は、天正15年(1587年)に豊臣秀吉によって建立・寄進されたもので、江戸時代末期に再建されました。

拝殿は木造の建物で、屋根は切妻造りの銅板葺きです。柱は太く、彫刻が施されています。
破風の左右に掲げられている風神と雷神の木彫りは、互いに追いかけっこをしている様相となっており、他に見ない非常にユニークなものとなっています。




拝殿の前には「霊泉鶴の井戸」という、不老長寿の霊泉として信仰されている湧水があります。

井戸の水は、透明で澄んでおり、ミネラル分を多く含んでいるため、健康に良いとされています。ただし海水のような苦味と塩辛さがあります。

霊泉鶴の井戸は、古くから多くの人々に信仰されてきました。江戸時代には、博多の庶民の間で「鶴の井戸の水を飲むと長生きする」と言われ、多くの人が参拝に訪れます。
櫛田神社には、博多祇園山笠の飾り山笠が6月を除き一年中展示されています。

展示されている飾り山笠は、博多祇園山笠の山笠を模したものです。
櫛田神社は、博多祇園山笠が奉納される神社であり、境内に飾り山笠が展示されていることは、博多祇園山笠の歴史と文化を伝える重要な役割を果たしています。
飾り山笠は、山笠の飾り付けをそのまま模したものであり、山笠の屋形、幟、飾り物などが忠実に再現されています。
山笠の屋形は、高さ約10メートル、幅約5メートルの巨大なものです。屋形の正面には、山笠の名称と流の名前が書かれています。

幟(のぼり)は、山笠の屋形に飾られる、縦長の旗です。幟には、流の名称や、山笠のテーマなどが書かれています。
飾り物は、山笠の屋形や幟に飾られる、さまざまな装飾品です。飾り物には、金や銀の箔が施されたものや、繊細な彫刻が施されたものなど、さまざまな種類があります。
櫛田神社には、樹齢約300年、一説には樹齢千年を超えるとも言われるイチョウの御神木「夫婦(めおと)銀杏」があります。

夫婦銀杏は、一本の幹から伸びる雄株と雌株が、夫婦のように寄り添ってみえることからその名が付けられました。樹高はそれぞれ約25メートル、幹の周りは雄株が約10メートル、雌株が約9メートルあります。県指定天然記念物に指定されています。

ちなみに博多では、“銀杏” と書いて “ぎなん” と呼びます。
夫婦銀杏は、夫婦円満、縁結び、子孫繁栄などのご利益があるとされています。毎年10月には、夫婦円満や子孫繁栄などを祈願する「ぎなん落とし」が行われ、収穫された実は、皮をむいて乾燥させた後、翌年3月に行われる「ぎなん祭」で夫婦円満や子孫繁栄のお守りとして配られます。

博多では銀杏と書いて「ぎなん」と呼ぶ。
櫛田神社には「力石」という、古くから力試しや武術の鍛錬に用いられてきた石が展示されています。

力石は日本各地の神社で見られますが、櫛田神社にある力石も、江戸時代には、博多の相撲興行を仕事にしていた人々が、力試しや鍛錬のために利用していたと言われています。

境内には「花本大神」と刻まれた句碑があります。

花本大神とは、江戸時代の俳聖・松尾芭蕉に下賜された神号「花本大明神」のことです。天保14年(1843年)、天保三大俳人の一人・田鳳朗が二条家に請願し、この神号が下賜されました。
この句碑は、博多の俳人グループ「好生派」によって明治26年(1893年)10月に建立されたもので、裏面には「蓬莱に聞ばや 伊勢の初便」という句が刻まれています。題字は聖福寺東巌老師の筆によるものです。

博多祇園山笠が奉納される総鎮守、県指定天然記念物の夫婦銀杏、不老長寿の霊泉として信仰される鶴の井戸。櫛田神社の境内には、博多の歴史と文化が凝縮されています。
博多どんたく、博多祇園山笠、博多おくんち。博多を代表する祭りはいずれも櫛田神社と深い関わりを持ち、境内では一年を通してその息吹を感じることができます。
水無月大祓祭(6月30日)や博多おくんち(10月23日・24日)など、季節ごとの祭事が境内を彩ります。
博多を訪れた際には、ぜひ「お櫛田さん」に足を運んでみてください。
