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小田原城の本丸正門・常盤木門の内部が、侍文化を体感できるミュージアムとして人気を博しています。
甲冑の展示やプロジェクションマッピングに加え、甲冑を身につけられる着付け体験まで。侍の世界を「見て・感じて・なりきれる」施設です。
この記事では、常盤木門SAMURAI館の見どころと楽しみ方を紹介します。

常盤木門SAMURAI館は、神奈川県小田原市の小田原城址公園内にある武士文化の展示施設です。小田原城本丸の正門・常盤木門の2階に位置し、甲冑コレクションとプロジェクションマッピングで知られています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 営業時間 | 9:00 〜 17:00(入館は16:45まで) |
| 入館料 | 天守閣入館券提示で無料(大人 ¥300 / 小中学生 ¥100 / 未就学児 無料) |
| 休館日 | 12月31日 〜 1月1日 |
| 所在地 | 〒250-0014 神奈川県小田原市城内(小田原城址公園内 本丸広場) |
| アクセス | JR・小田急 小田原駅から徒歩約10分 |
| 公式サイト | https://odawaracastle.com/castlepark/SAMURAI/ |
SAMURAI館のみ訪問する場合は入館料がかかりますが、天守閣の入館券を提示すれば無料で入館できます。

SAMURAI館には、時代や様式の異なる甲冑が展示されています。

甲冑はただの防具ではなく、身にまとう武将の身分や所属する家の威厳を示すものでもありました。そのため、兜の立物や胴の造形、威糸(おどしいと)の色使いには、それぞれに武将の個性や美意識が反映されています。

展示品の中でも目を引くのが、金色の三日月を大きく掲げた兜です。

こうした立物は戦場で自らの存在を示す役割を担っており、そのデザインには武将の信念や願いが込められていました。実物を間近で見ると、細部の装飾や素材の質感など、写真では伝わらない迫力があります。

かつて武器を貯蔵していた空間に、今は武具が美術品として並ぶ。
かつて侍の命と威厳を守った甲冑は、時代を超えて役割を変えつつも、その魂を変わらずに感じとることができます。

もうひとつの見どころが、プロジェクションマッピング「花伐つ鎧(はなうつよろい)」です。

展示室の奥に据えられた甲冑に、直接映像を投影するという斬新な演出が特徴です。スクリーンだけではなく甲冑そのものに映像を重ねることで、主役はあくまで甲冑。光と音楽に包まれた甲冑が、まるで持ち主の記憶を再生するかのように次々と姿を変えていきます。
花伐つ鎧のプロジェクションマッピング
静かな展示室の中で繰り広げられる数分間の映像体験は、並んだ甲冑を眺めるのとはまた異なる角度から、武士の世界観に触れさせてくれます。

SAMURAI館では、忍者・武者・姫に変身できる着付け体験ができます。

大人用と子供用があり、海外観光客にも人気の体験です。着付け後は、常盤木門を出て小田原城天守閣を背景に記念撮影ができます。(館内にロッカーあり荷物を預けられます)

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 1人 ¥500 |
| 営業時間 | 9:30 〜 16:00(最終貸出 15:30) |

SAMURAI館が入る常盤木門(ときわぎもん)は、小田原城の本丸へ通じる正門です。本丸の入口を守る城門は城の防衛上もっとも重要であり、そのため常盤木門は城内で最も大きく、頑丈に築かれました。
構造は桝形門形式(ますがたもんけいしき)と呼ばれるもので、多聞櫓と渡櫓を組み合わせた造りになっています。多聞櫓の内部は武器や弾薬を保管する貯蔵庫でした。
門の名前は、そばに植えられた松の木に由来します。「常盤木」は常緑樹のこと。冬でも葉を落とさず、何十年も緑を保ち続ける松のように、小田原城が末永く栄えるようにとの願いが込められています。
常盤木門は1703年(元禄16年)の大地震で一度倒壊しましたが、1706年(宝永3年)に桝形門形式で再建され、1870年(明治3年)の廃城まで本丸の正門としての役目を果たしました。現在の門は、1971年(昭和46年)に復元されたものです。
この門、櫓の中に、SAMURAI館があります。


かつて武器を貯蔵していた常盤木門が、現代では武士文化を伝えるミュージアムに。甲冑の重厚な造形美、プロジェクションマッピングが映し出す武士の魂、そして自らが侍になれる着付け体験と、小さな城門の中に武士の世界が凝縮されています。
天守閣の迫力ある展示とはまた違った、甲冑に特化した濃密な空間がここにはあります。一領ごとに異なる意匠をじっくり鑑賞するもよし、プロジェクションマッピングに浸るもよし、甲冑を身にまとって記念の一枚を撮るもよし。
天守閣の入館券があれば追加料金なしで入館できるため、小田原城観光の際にはぜひ常盤木門の扉をくぐってみてください。城門の中で、侍の世界が静かに待っています。
