高千穂神社ガイド|毎夜8時、神話の世界へ。宮崎の神秘、スピリチュアルな体験

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高千穂神社ガイド|毎夜8時、神話の世界へ。宮崎の神秘、スピリチュアルな体験

神話の里の総本山!高千穂神社の見どころを徹底紹介

天孫降臨の地として知られる宮崎県高千穂町。その中心に鎮座するのが、約1900年の歴史を持つ高千穂神社です。

高千穂郷八十八社の総社として崇敬を集めるこの古社には、縁結びのパワースポット「夫婦杉」、鬼八伝説が刻まれた国重要文化財の本殿、そして毎晩開催される夜神楽と、見どころが凝縮されています。

この記事では、高千穂観光で外せない高千穂神社の見どころを詳しく紹介していきます。

高千穂神社

高千穂神社の石段と狛犬が並ぶ参道入口の風景

高千穂神社は、宮崎県西臼杵郡高千穂町にある約1900年の歴史を持つ古社です。高千穂郷八十八社の総社として崇敬を集め、日向三代の神々と鬼八退治で知られる三毛入野命(みけぬのみこと)を祀っています。縁結びや夫婦円満のご利益で知られ、境内の夫婦杉や鎮石はパワースポットとして人気を集めています。

高千穂神社 基本情報
項目内容
名称高千穂神社(たかちほじんじゃ)
参拝時間境内自由(社務所 8:00 〜 17:00)
参拝料無料
所在地宮崎県西臼杵郡高千穂町大字三田井1037
アクセス高千穂バスセンターから徒歩15分
駐車場無料(約100台)
公式サイトhttps://takachiho-kanko.info/sightseeing/5/

毎晩開催!神話の世界を体感する高千穂神楽

高千穂神社では、国の重要無形民俗文化財「高千穂の夜神楽」を毎晩鑑賞することができます。

高千穂神社神楽殿で奉納される夜神楽の舞台と舞手

高千穂の夜神楽は本来、各集落で秋の収穫を感謝し夜を徹して奉納される三十三番の神楽ですが、高千穂神社の神楽殿では、その中から代表的な4番を毎晩公開しています。

演目は、天照大神の居場所を探す「手力雄の舞」、岩戸の前で舞い天照大神を誘い出す「鈿女の舞」、天岩戸を力強く開く「戸取の舞」、そしてイザナギ・イザナミ二神による国造りを描いた「御神体の舞」の4つ。天岩戸神話を題材にした演目を通じて、神話の世界を体感できます。

赤い面をつけた舞手が舞う高千穂の夜神楽 白い面をつけた舞手が神具を手に舞う高千穂神楽

各集落の舞手が交代で本格的な舞を奉納しており、高千穂観光夜のメインイベントとしてぜひ足を運んでみてください。

高千穂神楽 開催情報
項目内容
場所高千穂神社境内 神楽殿
開催時間毎晩 20:00 〜 21:00
所要時間約1時間
料金大人 ¥1,000、団体(20人以上)¥900、小学生以下 無料
予約インターネット予約(200名)/当日受付(50名・19:00より神楽殿にて)

鬼八伝説を刻む国重要文化財の本殿

高千穂神社の本殿は、2004年(平成16年)に国の重要文化財に指定された貴重な建築物です。

高千穂神社の国重要文化財本殿の正面外観

現在の本殿は1778年(安永7年)に完成したもので、延岡藩主・内藤政脩を大檀那として造営されました。五間社流造(ごけんしゃながれづくり)という様式で、棟には千木と鰹木を置き、欅材を用いた丁寧な造りが特徴です。九州南部を代表する大規模な本殿建築として高い評価を受けています。

本殿の見どころは、東側脇障子に彫られた「鬼八を退治する三毛入野命」の彫刻です。三毛入野命は神武天皇の兄にあたり、高千穂の伝承では東征から高千穂に帰還し、人々を苦しめていた荒神・鬼八を退治したとされています。この地に伝わる伝説が、本殿の装飾に刻まれています。

高千穂神社本殿に彫られた鬼八退治の木彫

そのほか、手前切妻には鳳凰の彫刻、柱間には虹梁などの細やかな装飾が施されており、建築と伝説が一体となった本殿は必見です。

高千穂神社本殿と周囲の杉林が調和する境内の様子

縁結びの聖地!手をつないで巡る夫婦杉

高千穂神社が「縁結びの神社」として知られる所以が、この夫婦杉です。

高千穂神社境内で根元が一体となった夫婦杉と祀られた祭壇

2本の杉の幹が根元で1つに繋がった樹齢約800年の巨木で、神社を代表する縁結びのパワースポットとして人気を集めています。

夫婦やカップルでこの杉の周りを手をつなぎ、時計回りに3周すると、良縁成就・夫婦円満・子孫繁栄のご利益があるとされています。

高千穂を訪れたら、ぜひパートナーと一緒に夫婦杉を巡ってみてください。

下から見上げた高千穂神社の夫婦杉と周囲の社殿

源頼朝の代参が手植えした樹齢800年の秩父杉

高千穂神社参道に立つ秩父杉と由来を記した案内板

参道に高くそびえる秩父杉は、高千穂神社のシンボル的存在です。

この杉は、鎌倉幕府の創設者・源頼朝が天下泰平を祈願するため、代参として派遣した秩父の豪族・畠山重忠が手植えしたと伝わっています。

樹齢約800年、幹回り715cm、樹高55mという威容を誇り、鎌倉時代から高千穂を見守り続けてきた歴史の証人です。ぜひその堂々たる姿を見上げてみてください。

見上げる視点で撮影した高千穂神社の秩父杉の巨木

悩みを鎮める神秘の石”鎮石”

高千穂神社本殿裏に祀られた鎮石と囲い柵

本殿の裏手にひっそりと鎮座する鎮石は、高千穂神社で見逃せないパワースポットです。

この石は、垂仁天皇の勅命により伊勢神宮と高千穂宮が創建された際に用いられた鎮石と伝わっています。触れて祈ると、悩みや世の乱れを鎮めるご利益があるとされ、テレビで紹介されて以降、この石を目的に訪れる参拝者も増えています。

囲いの中に安置された高千穂神社の鎮石の近景

また、関東の鹿島神宮にある「要石」は、この高千穂宮の鎮石から贈られたものという伝承も残っています。

本殿を参拝した後は、裏手に回って鎮石にも手を触れてみてください。

人気の御朱印は限定特別朱印が見逃せない!

高千穂神社では、社務所にて御朱印をいただけます。

初穂料は300円、受付時間は8:00〜17:00です。

季節や、春季例大祭などに合わせた特別御朱印が頒布されることもあります。(限定特別朱印)

高千穂神社の御朱印は彩りが良く、非常に人気があります。

高千穂神社への行き方

高千穂は山間部に位置するため、車でのアクセスが主流です。公共交通機関は熊本駅からのバスが便利です。

車でのアクセス

九州自動車道「御船IC」から国道445号・国道218号経由で約1時間30分です。大分方面からは大分自動車道「千歳大野IC」から国道57号・国道325号経由で約1時間40分となります。

高千穂町内に入ったら、国道218号から県道203号に入り、案内看板に従って進むと神社に到着します。

高千穂神社周辺の道路と神社の森が見える交差点付近の風景

神社参道横に無料駐車場があり、約100台を収容できます。神楽鑑賞時も同じ駐車場を利用できます。

高千穂神社の無料駐車場と境内建物が並ぶ様子

公共交通機関でのアクセス

熊本駅から特急バス「あそ号」「たかちほ号」で約3時間、高千穂バスセンターで下車し、徒歩約15分です(要事前予約)。

※宮崎駅からの特急バスは2024年5月より運休中です。

昼は静寂と神秘、夜は神楽。日本神話を宿すスピリチュアルな体験

高千穂神社参道に立つ狛犬と石段を包む静かな森

高千穂神社は、約1900年の歴史が紡ぐ荘厳な空気感に包まれた聖地です。

国重要文化財の本殿に刻まれた鬼八伝説、縁結びのご利益で人気の夫婦杉、源頼朝ゆかりの秩父杉、悩みを鎮める鎮石。そして毎晩開催される高千穂神楽では、天岩戸神話の世界を目の前で体感できます。

日中は境内をゆっくり巡り、巨木と木漏れ日が生み出す神秘で荘厳な雰囲気を感じられます。

そして夜8時。暗闇の中、神楽殿に太鼓の音が響き、神話の世界が目の前に現れます。

天岩戸を開く戸取の舞、国造りを描く御神体の舞。他では味わえない、国重要無形民俗文化財の神楽を体験できます。

高千穂神楽で鬼の面をつけた舞手が力強く舞う場面 高千穂神楽で舞台中央に立ち両手を広げて舞う舞手

天孫降臨の地、高千穂。その中心である高千穂神社へ、ぜひ足を運んでみてください。

昼の高千穂神社本殿と参道を覆う木々の風景
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