
- 道後温泉本館ガイド2025|神の湯・霊の湯どっちを選ぶ?違いや見どころを徹底解説
- 【2025年最新】道後温泉本館を完全ガイド。神の湯と霊の湯の違い、最新料金表、予約方法、混雑回避術まで徹底解説。重要文化財で極上の湯体験を。
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日本最古の温泉といわれる道後温泉。その象徴ともいえる「本館」のすぐ近くに、もうひとつの魅力的な湯処「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉(あすかのゆ)」があります。
2017年に誕生した飛鳥乃湯泉は、その名の通り“飛鳥時代”をテーマに設計された建築で、伝統文化と現代的な快適性が調和する空間が広がります。館内には愛媛県の伝統工芸が随所に施され、入浴・休憩・建築と、全方位で地域文化を体感できるのが最大の特徴です。
本記事では、そんな飛鳥乃湯泉の魅力を「入浴方法」「コース選び」「建築の見どころ」までわかりやすく解説します。
はじめて訪れる方にも安心して楽しんでもらえるよう、料金・休憩室の違い・予約の要否なども丁寧に紹介しています。
飛鳥乃湯泉(あすかのゆ)は、“飛鳥時代”の世界観を現代の温浴施設として体現した、道後温泉の別館であり、2017年の開業以来、愛媛の風土や伝統を随所に取り入れた上質な設計で、観光客から地元の人々まで幅広く親しまれている温泉施設です。
飛鳥乃湯泉の外観は、飛鳥時代の宮殿建築をモチーフにした和風様式で設計されており、瓦屋根、格子窓、木造の梁などが織りなす重厚感と優雅さが来訪者を迎えます。
建物の中心には、飛鳥時代の建築様式を象徴する塔屋(とうや)があり、その上には飛鳥乃湯泉のシンボルである白鷺の装飾が配されています。白鷺は古来より吉兆の象徴とされ、訪れる人々に幸運と癒やしをもたらす存在として演出されています。
施設前には中庭や銘板などの撮影スポットもあり、歴史的な趣を感じられる場所としても人気があります。
夜になると、建物全体が温かみのある照明に包まれ、幻想的な雰囲気へと一変します。
昼間とは違った静けさと華やかさがあり、ライトアップされた飛鳥乃湯泉は写真映えする観光スポットとしても多くの人々に親しまれています。
飛鳥乃湯泉のお湯は、道後温泉の源泉を使用しており、古くから“美人の湯”として親しまれてきました。泉質はアルカリ性単純温泉で、刺激が少なくやわらかな肌触りが特徴です。
湯上がり後は肌がしっとりとなめらかに感じられ、乾燥肌に悩む方や敏感肌の方にもおすすめです。体への負担が少ないため、子どもから高齢の方まで安心して入浴できます。
項目 | 内容 |
---|---|
泉質 | アルカリ性単純温泉(低張性・アルカリ性・高温泉) |
適応症(一般的適応症) | 筋肉痛、関節痛、冷え性、疲労回復、健康増進 |
美肌効果 | 皮脂汚れをやさしく落とし、肌をなめらかに保つ効果が期待されます |
飛鳥時代の風情漂う空間の中で、心身ともに癒やされる贅沢な湯浴みを楽しめます。
飛鳥乃湯泉の1階にある男女別の浴室は、砥部焼陶板の大壁画が最大の見どころです。地元・愛媛の伝統工芸である砥部焼を使った大型の陶板は、それぞれ異なるテーマで彩られています。
また、露天風呂も完備。壁泉や植栽の設えには媛ひのきや菊間瓦が使われ、自然と伝統を感じながらゆったりと湯を楽しめます。
飛鳥乃湯泉では、毎月26日限定でプロジェクションマッピングの演出が行われています。
舞台となるのは、砥部焼の壁画が印象的な1階の一般浴室。幻想的な光が砥部焼の陶板に映し出され、湯けむりとともに幻想的な雰囲気が浴室内に広がります。
テーマは月ごとに異なり、愛媛の風景や季節のモチーフ、日本神話にまつわるイメージなどが用いられており、訪れるたびに違った光の物語を体験できます。
「温泉×アート」という体験は、飛鳥乃湯泉ならではの試み。
特別な一日を演出するこの機会に合わせて、訪れてみるのもおすすめです。
飛鳥乃湯泉の2階には、入浴後にゆったりとくつろげる休憩室が複数用意されています。広々とした大広間に加え、道後温泉の物語や地域文化をテーマにした個室が5室あり、それぞれ趣の異なる空間で過ごすことができます。
それぞれの個室には、道後温泉にまつわる伝説や文化をテーマとした装飾が施されており、五感で愛媛の物語を味わうことができます。
部屋名 | テーマ | 装飾の特徴 |
---|---|---|
白鷺の間 | 白鷺伝説 | 伊予水引の装飾 |
椿の間 | 椿の森 | 今治タオルの五彩織り |
玉之石の間 | 玉の石伝説 | 筒描染の壁面 |
行宮の間 | 皇室来訪 | 桜井漆器の蒔絵 |
湯桁の間 | 伊予の湯桁 | 西条だんじり彫刻 |
それぞれの部屋では、貸浴衣やお菓子とお茶が提供され、テーマに沿った空間でのんびりと過ごせます。
白鷺伝説をテーマにした部屋。伊予水引の繊細な装飾が空間を彩ります。
椿の森にちなんだ今治タオルの五彩織りが特徴。柔らかな風合いが印象的です。
玉の石伝説にちなんだ筒描染の壁面が印象的な空間。
仮御所を表現した格式ある部屋で、桜井漆器の蒔絵が見どころです。
源氏物語にも登場する湯桁文化をイメージ。伊予だんじり彫刻で表現されています。
飛鳥乃湯泉の奥まった場所に設けられた特別浴室は、他の利用者と空間を分けて過ごせる完全貸切の癒やし空間です。
2室あるこの特別な浴室は、いずれも**「家型屋根」の意匠を取り入れた木造建築**で、飛鳥時代の湯屋文化を現代に再現するように設計されています。
室内には専用の内湯と畳敷きのくつろぎスペースがあり、静かな時間が流れる贅沢なつくり。
随所に地元工芸の意匠も施されており、建築美や温もりを感じながら過ごせるのも魅力のひとつです。
ご家族での入浴はもちろん、カップルや女子旅、ご夫婦での利用にもおすすめ。
日常を離れ、ゆったりとした時間を分かち合いたいときに最適な空間です。
飛鳥乃湯泉では、利用スタイルに応じて選べる4つのコースが用意されています。
1階浴室のみを気軽に楽しむプランから、2階の大広間・個室、さらには完全貸切の特別浴室まで、目的や予算に合わせて柔軟に選べます。
コース | 内容 | 料金(税込) | 利用時間 | 事前予約 |
---|---|---|---|---|
入浴のみコース | 男女別浴室のみ利用 | 大人:610円 小人:300円 | 90分 | 不可 |
大広間休憩付きコース | 入浴 + 大広間休憩 (貸浴衣・お茶・お茶菓子) | 大人:1,280円 小人:630円 | 90分 | 不可 |
個室休憩付きコース | 入浴 + 個室休憩 (貸タオル・貸浴衣・お茶・お茶菓子) | 大人:1,690円 小人:830円 | 90分 | 不可 |
特別浴室コース | 1階浴室入浴 + 完全貸切の2階特別浴室・休憩室 (貸湯帳・貸タオル・貸浴衣・お茶・お茶菓子) | 1組:2,040円 + 大人:1,690円 小人:830円 | 90分 | 可能・必須 |
飛鳥乃湯泉は、高齢者や車いす利用者、赤ちゃん連れのファミリーなど、さまざまな方が快適に利用できるよう配慮された設計が特徴です。以下のような設備が整っており、誰もが安心して温泉を楽しめます。
以下、飛鳥乃湯泉に確認済みの情報です。
参考:
2017年にオープンした飛鳥乃湯泉は、道後温泉では比較的新しい温泉施設です。
そのため、古き良きとは一線を画す、現代だからこその快適性が漏れなく施設に反映されています。そして、飛鳥時代の美や地域の伝統を再現・投影した外観や館内によって、温泉だけではなく、歴史や伝統も感じられる施設になっています。
そんな飛鳥乃湯泉は、「飛鳥時代の美と現代の快適性が出会う温泉体験」という言葉そのままに、過去と現在が穏やかに調和する空間です。
重厚な瓦屋根と塔屋、そしてその頂に舞う白鷺の装飾が、歴史的な趣を印象づける外観。館内に足を踏み入れれば、砥部焼の陶板壁画や今治タオル、伊予水引など、愛媛を象徴する工芸の美が細部にまで息づいており、文化と癒やしが自然に交差します。
肌にやさしいアルカリ性単純温泉の湯は、子どもから高齢の方まで安心して浸かることができ、露天風呂では光や音の演出とともに、非日常のひとときを過ごせます。
入浴後も、大広間やテーマ性豊かな個室、完全予約制の特別浴室など、過ごし方に応じて選べるくつろぎ空間が用意されており、どんな人にも心地よい余白が残されています。
“本館”とは異なる視点から道後温泉を楽しみたい方にとって、飛鳥乃湯泉は新たな魅力と発見をもたらしてくれる場所です。
ぜひ一度、足を運んでみてください。