道後温泉別館 飛鳥乃湯泉ガイド2026|飛鳥時代の美を体験できる進化型温泉

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道後温泉別館 飛鳥乃湯泉ガイド2026|飛鳥時代の美を体験できる進化型温泉

飛鳥時代の美と現代の快適性が出会う温泉体験

日本最古の温泉といわれる道後温泉。その象徴ともいえる「本館」のすぐ近くに、もうひとつの魅力的な湯処「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉(あすかのゆ)」があります。

2017年に誕生した飛鳥乃湯泉は、その名の通り“飛鳥時代”をテーマに設計された建築で、伝統文化と現代的な快適性が調和する空間が広がります。館内には愛媛県の伝統工芸が随所に施され、入浴・休憩・建築と、全方位で地域文化を体感できるのが最大の特徴です。

本記事では、そんな飛鳥乃湯泉の魅力を「入浴方法」「コース選び」「建築の見どころ」までわかりやすく解説します。

はじめて訪れる方にも安心して楽しんでもらえるよう、料金・休憩室の違い・予約の要否なども丁寧に紹介しています。

道後温泉別館 飛鳥乃湯泉

青空の下に広がる飛鳥乃湯泉の中庭と飛鳥時代の宮殿建築をモチーフにした朱色の柱と白壁が特徴的な外観

飛鳥乃湯泉(あすかのゆ)は、“飛鳥時代”の世界観を現代の温浴施設として体現した、道後温泉の別館であり、2017年の開業以来、愛媛の風土や伝統を随所に取り入れた上質な設計で、観光客から地元の人々まで幅広く親しまれている温泉施設です。

道後温泉別館 飛鳥乃湯泉 基本情報
項目内容
営業時間6:00 〜 23:00(最終入館 22:30)
定休日年中無休(メンテナンスによる臨時休館あり)
電話番号089-932-1126
公式サイトhttps://dogo.jp/onsen/asuka
駐車場近隣の有料駐車場を利用(専用駐車場なし)
アクセス伊予鉄道「道後温泉駅」から徒歩約5分
住所〒790-0842 愛媛県松山市道後湯之町19-22

飛鳥時代の宮殿建築をモチーフにした荘厳な外観

飛鳥乃湯泉の外観は、飛鳥時代の宮殿建築をモチーフにした和風様式で設計されており、瓦屋根、格子窓、木造の梁などが織りなす重厚感と優雅さが来訪者を迎えます。

飛鳥乃湯泉の2階建て本館を正面から望む昼間の外観と塔屋にそびえる白鷺の装飾

建物の中心には、飛鳥時代の建築様式を象徴する塔屋(とうや)があり、その上には飛鳥乃湯泉のシンボルである白鷺の装飾が配されています。白鷺は古来より吉兆の象徴とされ、訪れる人々に幸運と癒やしをもたらす存在として演出されています。

青空を背景に塔屋の瓦屋根の上で羽を大きく広げる白鷺の装飾のクローズアップ

施設前には中庭や銘板などの撮影スポットもあり、歴史的な趣を感じられる場所としても人気があります。

飛鳥乃湯泉の中庭にある椿の森エリアと石橋や銘板石碑が配置された庭園風景 源泉の看板がある中庭の湯の川エリアと丸い玉石や植栽に囲まれた小さな池

夜になると、建物全体が温かみのある照明に包まれ、幻想的な雰囲気へと一変します。

夕暮れの空を背景に温かみのある照明でライトアップされた飛鳥乃湯泉の外観と赤く輝く塔屋

昼間とは違った静けさと華やかさがあり、ライトアップされた飛鳥乃湯泉は写真映えする観光スポットとしても多くの人々に親しまれています。

夜空に浮かぶライトアップされた白鷺と赤い灯りが幻想的に輝く塔屋のクローズアップ 上から見下ろした夜の椿の森エリアとライトアップされた緑の植栽や石橋が浮かび上がる幻想的な庭園 飛鳥乃湯泉の看板が掲げられた入口を見上げた夕暮れの外観と提灯風の照明が並ぶ2階回廊

泉質と効能|肌にやさしい“美人の湯”で心も体もリラックス

媛ひのきの壁と石造りの浴槽が特徴的な女子浴室の露天風呂と緑の植栽が配された癒しの空間

飛鳥乃湯泉のお湯は、道後温泉の源泉を使用しており、古くから“美人の湯”として親しまれてきました。泉質はアルカリ性単純温泉で、刺激が少なくやわらかな肌触りが特徴です。

湯上がり後は肌がしっとりとなめらかに感じられ、乾燥肌に悩む方や敏感肌の方にもおすすめです。体への負担が少ないため、子どもから高齢の方まで安心して入浴できます。

主な泉質と効能
項目内容
泉質アルカリ性単純温泉(低張性・アルカリ性・高温泉)
適応症(一般的適応症)筋肉痛、関節痛、冷え性、疲労回復、健康増進
美肌効果皮脂汚れをやさしく落とし、肌をなめらかに保つ効果が期待されます

飛鳥時代の風情漂う空間の中で、心身ともに癒やされる贅沢な湯浴みを楽しめます。

砥部焼壁画と露天風呂、さらに光の演出も楽しめる、飛鳥乃湯泉の浴室

瀬戸内海と白鷺を描いた砥部焼陶板の大壁画が圧巻の女子浴室全体と広々とした浴槽 女子浴室 四国の名峰石鎚山を描いた砥部焼陶板の大壁画が印象的な男子浴室全体と広々とした浴槽 男子浴室

飛鳥乃湯泉の1階にある男女別の浴室は、砥部焼陶板の大壁画が最大の見どころです。地元・愛媛の伝統工芸である砥部焼を使った大型の陶板は、それぞれ異なるテーマで彩られています。

  • 女湯:額田王の歌が描かれた、瀬戸内海を望む幻想的な世界
  • 男湯:四国の名峰・石鎚山の雄大な風景
瀬戸内海の島々と白鷺や椿の花を描いた女子浴室の砥部焼陶板壁画と浴槽の正面 砥部焼陶板(女子浴室) 雄大な石鎚山と緑の山並みや小鳥を描いた男子浴室の砥部焼陶板壁画と浴槽の正面 砥部焼陶板(男子浴室)

また、露天風呂も完備。壁泉や植栽の設えには媛ひのき菊間瓦が使われ、自然と伝統を感じながらゆったりと湯を楽しめます。

媛ひのきの天井と壁に山のレリーフが施された男子露天風呂と緑の植栽に囲まれた浴槽

光が彩る幻想的なひととき|浴室で楽しむプロジェクションマッピング

飛鳥乃湯泉では、毎月26日限定でプロジェクションマッピングの演出が行われています。

舞台となるのは、砥部焼の壁画が印象的な1階の一般浴室。幻想的な光が砥部焼の陶板に映し出され、湯けむりとともに幻想的な雰囲気が浴室内に広がります。

砥部焼陶板壁画に月と星空や船の映像が投影された女子浴室のプロジェクションマッピング演出

テーマは月ごとに異なり、愛媛の風景や季節のモチーフ、日本神話にまつわるイメージなどが用いられており、訪れるたびに違った光の物語を体験できます。

「温泉×アート」という体験は、飛鳥乃湯泉ならではの試み。

特別な一日を演出するこの機会に合わせて、訪れてみるのもおすすめです。

夕焼け色に染まるプロジェクションマッピングを眺めながら浴槽に浸かる女性の後ろ姿

休憩スタイルで選べる2階空間|道後の物語と伝統工芸に包まれて

飛鳥乃湯泉の2階には、入浴後にゆったりとくつろげる休憩室が複数用意されています。広々とした大広間に加え、道後温泉の物語や地域文化をテーマにした個室が5室あり、それぞれ趣の異なる空間で過ごすことができます。

大広間(約60畳)

ギルディング和紙の装飾と格天井が美しい約60畳の大広間休憩室に並ぶ座布団とお茶セット
  • ギルディング和紙や伊予竹細工が施された、落ち着きのある共用休憩室。
  • 気軽に使いたい方におすすめ。

個室(全5室)

それぞれの個室には、道後温泉にまつわる伝説や文化をテーマとした装飾が施されており、五感で愛媛の物語を味わうことができます。

部屋名とテーマ
部屋名テーマ装飾の特徴
白鷺の間白鷺伝説伊予水引の装飾
椿の間椿の森今治タオルの五彩織り
玉之石の間玉の石伝説筒描染の壁面
行宮の間皇室来訪桜井漆器の蒔絵
湯桁の間伊予の湯桁西条だんじり彫刻

それぞれの部屋では、貸浴衣やお菓子とお茶が提供され、テーマに沿った空間でのんびりと過ごせます。

白鷺の間

伊予水引の繊細な装飾が壁一面に施された白鷺の間の畳敷き個室と木のテーブル

白鷺伝説をテーマにした部屋。伊予水引の繊細な装飾が空間を彩ります。

白鷺が舞い飛ぶ姿を表現した伊予水引の繊細な装飾作品のクローズアップ

椿の間

今治タオルの五彩織りで椿をモチーフにした壁面装飾が鮮やかな椿の間の個室

椿の森にちなんだ今治タオルの五彩織りが特徴。柔らかな風合いが印象的です。

玉之石の間

玉の石伝説を描いた筒描染の鮮やかな青と橙色の壁面装飾が印象的な玉之石の間

玉の石伝説にちなんだ筒描染の壁面が印象的な空間。

行宮の間

桜井漆器の朱色の蒔絵パネルと御簾が格式高い雰囲気を演出する行宮の間の個室

仮御所を表現した格式ある部屋で、桜井漆器の蒔絵が見どころです。

鶴や草花が金彩で描かれた桜井漆器の朱色の蒔絵パネル作品のクローズアップ

湯桁の間

龍や鶴や人物を彫り込んだ西条だんじり彫刻の迫力ある木彫装飾が飾られた湯桁の間

源氏物語にも登場する湯桁文化をイメージ。伊予だんじり彫刻で表現されています。

特別浴室|特別な時間を過ごせる完全予約制の貸切空間

絵天井と家型屋根の意匠が美しい特別浴室への渡り廊下と石段のある入口

飛鳥乃湯泉の奥まった場所に設けられた特別浴室は、他の利用者と空間を分けて過ごせる完全貸切の癒やし空間です。

2室あるこの特別な浴室は、いずれも**「家型屋根」の意匠を取り入れた木造建築**で、飛鳥時代の湯屋文化を現代に再現するように設計されています。

室内には専用の内湯と畳敷きのくつろぎスペースがあり、静かな時間が流れる贅沢なつくり。

随所に地元工芸の意匠も施されており、建築美や温もりを感じながら過ごせるのも魅力のひとつです。

みかんや椿や牡丹など愛媛の花や果物が描かれた特別浴室の格天井絵 格天井絵と石造りの浴槽や湯口の石像が配された特別浴室の内部全景

ご家族での入浴はもちろん、カップルや女子旅、ご夫婦での利用にもおすすめ。

日常を離れ、ゆったりとした時間を分かち合いたいときに最適な空間です。

壁面の鳥のレリーフや格天井絵を眺めながら特別浴室の石造り浴槽に浸かる女性 特別休憩室の畳敷きの和室で貸浴衣を着てお茶とお菓子を楽しむ2人の女性

利用方法と料金システム|コース・料金・予約のポイントをまとめて確認

大広間休憩室の畳敷きの空間で貸浴衣を着てお茶を楽しみながらくつろぐ女性たち

飛鳥乃湯泉では、利用スタイルに応じて選べる4つのコースが用意されています。

1階浴室のみを気軽に楽しむプランから、2階の大広間・個室、さらには完全貸切の特別浴室まで、目的や予算に合わせて柔軟に選べます。

コースとサービス内容
コース内容料金(税込)利用時間事前予約
入浴のみコース男女別浴室のみ利用大人:610円
小人:300円
90分不可
大広間休憩付きコース入浴 + 大広間休憩
(貸浴衣・お茶・お茶菓子)
大人:1,280円
小人:630円
90分不可
個室休憩付きコース入浴 + 個室休憩
(貸浴衣・お茶・お茶菓子・貸タオル)
大人:1,690円
小人:830円
90分不可
特別浴室コース1階浴室入浴 + 完全貸切の2階特別浴室・休憩室
(貸浴衣・お茶・お茶菓子・貸タオル・貸バスタオル・貸湯帳)
1組:2,040円

大人:1,690円
小人:830円
90分可能・必須
  • 入浴・大広間・個室の各コースは、当日エントランスのチケット売り場で入浴券を購入します。
  • 特別浴室コースのみ、事前予約が必要です。WEB予約または電話(089-932-1126)で、利用日の90日前から予約できます。

バリアフリー&ファミリー対応|誰もが安心して楽しめる温泉空間

白地に淡いピンクやブルーの柄が入った飛鳥乃湯泉オリジナルの貸浴衣と紺色の帯

飛鳥乃湯泉は、高齢者や車いす利用者、赤ちゃん連れのファミリーなど、さまざまな方が快適に利用できるよう配慮された設計が特徴です。以下のような設備が整っており、誰もが安心して温泉を楽しめます。

赤ちゃん・乳幼児連れの方へ

以下、飛鳥乃湯泉に確認済みの情報です。

  • ベビーカーは館内入口で預ける
  • 入浴に関して
  • 泉質的には乳幼児でも問題ない
  • ただし、源泉かけ流しで 42 度と熱めの湯のため、そこを踏まえて入れるか判断。
  • オムツが取れていない赤ちゃんでも入浴可能だが、トラブルが起きたときなど周囲への配慮は一定必要
  • 特別浴室は貸し切り利用のため、そちらを利用すると周囲への配慮無く楽しめる
  • 脱衣所内にベビーベッド有り
  • ベビーチェアの用意あり
  • 授乳室あり
おむつ交換台や授乳用椅子や手洗い場が完備された清潔な授乳室 授乳室

高齢者・車いす利用者の方へ

  • 館内全体が段差のないバリアフリー設計
  • 館内用車椅子の貸出に対応
  • 手すり付きの浴槽で安心して入浴可能
  • 多目的トイレ(オストメイト対応)あり

参考:

新しさがもたらす快適性とともに、飛鳥時代の美と伝統を体験できる飛鳥乃湯泉

深い青の夜空を背景にライトアップされた飛鳥乃湯泉の外観と石畳の中庭広場

2017年にオープンした飛鳥乃湯泉は、道後温泉では比較的新しい温泉施設です。

そのため、古き良きとは一線を画す、現代だからこその快適性が漏れなく施設に反映されています。そして、飛鳥時代の美や地域の伝統を再現・投影した外観や館内によって、温泉だけではなく、歴史や伝統も感じられる施設になっています。

そんな飛鳥乃湯泉は、「飛鳥時代の美と現代の快適性が出会う温泉体験」という言葉そのままに、過去と現在が穏やかに調和する空間です。

木造の格天井と書道の掛軸が出迎える飛鳥乃湯泉の広々としたエントランスホール

重厚な瓦屋根と塔屋、そしてその頂に舞う白鷺の装飾が、歴史的な趣を印象づける外観。館内に足を踏み入れれば、砥部焼の陶板壁画や今治タオル、伊予水引など、愛媛を象徴する工芸の美が細部にまで息づいており、文化と癒やしが自然に交差します。

肌にやさしいアルカリ性単純温泉の湯は、子どもから高齢の方まで安心して浸かることができ、露天風呂では光や音の演出とともに、非日常のひとときを過ごせます。

入浴後も、大広間やテーマ性豊かな個室、完全予約制の特別浴室など、過ごし方に応じて選べるくつろぎ空間が用意されており、どんな人にも心地よい余白が残されています。

2階回廊の赤い長椅子に座り道後の町並みを眺める浴衣姿の女性2人と和紙の照明 中庭の湯の川エリアで柄杓を使い源泉に触れる浴衣姿の女性2人と紅葉の植栽

“本館”とは異なる視点から道後温泉を楽しみたい方にとって、飛鳥乃湯泉は新たな魅力と発見をもたらしてくれる場所です。

ぜひ一度、足を運んでみてください。

透かし彫りの模様から温かい光がこぼれる夜の中庭に並ぶ木製行灯の幻想的な風景