
- 高松港から小豆島へ最短35分!高速艇オリーブマリン号で行く船旅レポ
- 高松港から小豆島・土庄港へ最短35分!高速艇オリーブマリン号に乗った体験を写真付きで詳しく紹介。乗船手順や船内の様子も解説します。
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エンジェルロード、オリーブ公園、寒霞渓や土渕海峡など、美しい景色と共に見どころが多く人気の観光地、小豆島。
瀬戸内海では淡路島に次いで 2 番目に大きな島であり、観光時は移動時間もそれなりに発生します。
また、フェリーで島へ渡る必要がありますが、渡った先で、「免許がない」「レンタカーが予約できない」「運転に自信がない」そんな場合でも安心して旅できるのか?
本記事では、小豆島へ実際に渡り日帰り観光を実施。移動には公共交通機関のみを利用し、一日で小豆島の主要観光スポットをどれだけ巡れるのかを検証しました。
小豆島への日帰り観光を考えている方や、公共交通機関を使って 1 日小豆島で思いっきり観光したらどれくらい回れるのか、移動にどれくらい時間がかかるのかなどを知りたい方の参考になれば幸いです。
実際に公共交通機関だけで小豆島を巡った結果、約 7 時間半の滞在時間で 6 つの主要観光スポットを訪問できました。
島内の移動はすべて路線バスと徒歩に限定しながらも、効率よく行動でき、日帰りでも充実した観光が可能でした。
以下は、公共交通だけで巡った1日のルートを、時系列でまとめた一覧です。
移動手段は高速船とオリーブバスのみ。限られた時間の中でも、観光地をバランスよく巡ることができました。
時刻 | 内容 |
---|---|
7:40 | 高松港を出発(高速船) |
8:14 | 小豆島・土庄港に到着 |
9:10 | 寒霞渓 |
12:28 | 小豆島オリーブ公園 |
14:15 | 土渕海峡 |
14:20 | 迷路のまち |
14:35 | エンジェルロード |
15:30 | 土庄港でお土産購入 |
15:50 | 高速船で小豆島を出発 |
16:25 | 高松港に帰港 |
限られた時間ながら、バスだけでも主要な観光地を効率よく巡ることができました。
実際の移動時間や立ち寄り箇所をもとに、1日の観光行程をデータとして整理すると以下のようになります。
項目 | 内容 |
---|---|
小豆島滞在時間 | 約7時間36分(8:14 〜 15:50) |
観光スポットでの滞在時間(推定) | 約4時間40分 |
移動にかかった時間(バス・徒歩) | 約2時間50分 |
訪問スポット数 | 6箇所(寒霞渓、オリーブ公園、土渕海峡、迷路のまち、エンジェルロード、土庄港) |
利用バス本数 | 6本(4系統+無料シャトル) |
主なバス路線 | 坂手線、南回り福田線、無料シャトルバス(寒霞渓ロープウェイ行) |
おおよそのバス移動距離 | 約40km |
移動手段 | フェリー、高速船、路線バス、徒歩のみ |
数字で見ても、日帰りでこれだけのスポットを巡れることが分かります。
バスの時刻やルートを事前に把握しておけば、公共交通機関だけでも効率よく小豆島を満喫することが可能です。
移動手段に制限があっても、小豆島の主要観光地を一日で巡ることができますね。
最後に、今回かかった交通費の目安です。
交通手段をすべて公共交通に限定しても、1 日約 6,000 円台で小豆島をたっぷり楽しめました。
項目 | 金額 |
---|---|
高松 〜 土庄港(高速船・往復) | ¥2,660(往復割引あり) |
オリーブバス1日乗車券 | ¥1,600 |
寒霞渓ロープウェイ(往復) | ¥2,340 |
合計 | ¥6,600 |
ロープウェイなど有料施設も含めた上で、この価格帯で主要な観光地を巡ることができました。
事前にフリーパスや往復割引を活用すれば、コストパフォーマンスの高い日帰り旅が実現できます。
※各料金は 2025 年 8 月現在のものです。最新の料金は小豆島フェリー株式会社 公式サイト、寒霞渓ロープウェイ 公式サイトをご確認ください。このように、事前にプランを立ててバスの時刻を把握しておけば、日帰りでも小豆島の主要観光地を十分に楽しむことが可能です。
ここからは、公共交通機関だけで巡った1日の行程を、時系列に沿って詳しくご紹介していきます。
🕛 6:38
小豆島への旅は、早朝の高松市内から始まります。
まずは、ことでん(高松琴平電鉄)琴平線に乗って、瓦町駅から高松築港駅へと向かいました。
平日の朝ということもあって、車内には通勤・通学の方々の姿もちらほら。まだ静かな街の空気の中を、電車は穏やかに進んでいきます。
日常の一コマに混ざるような気持ちで、小豆島への旅が静かに始まりました。
🕛 6:43
ことでん高松築港駅に到着したら、ここからはフェリーの出る高松港まで徒歩で移動します。
駅の改札を出て、港の方向へまっすぐ進むだけ。道に迷う心配もなく、徒歩3分ほどのアクセスの良さです。
交差点の先に見えてくる茶色の建物が、これから乗船する高速船のりば。港町の朝の空気が、旅のはじまりをそっと後押ししてくれます。
🕛 6:38
ことでん高松築港駅を出て数分、高松港の高速船乗り場に到着します。
小豆島への航路にはフェリーと高速船の2種類がありますが、今回は所要時間の短い高速船を選択。早朝に出発して、少しでも長く島内で過ごせるようにしました。
小豆島行きのフェリーと高速船の違いやチケット購入の詳細は、以下の記事でも詳しくご紹介しています。
🕛 7:40
小豆島行きの高速船「オリーブマリン」に乗船します。
早朝の高松港をあとに、海風を感じながら約35分の船旅がスタート。
🕛 8:14
小豆島の玄関口・土庄港に到着しました。
ここからは、島内を巡る際の強い味方「オリーブバス」に乗って移動していきます。
バスだけでも観光を楽しめるのか、いよいよ本格的な小豆島の旅が始まります。
🕛 8:20
この日の最初の目的地は、小豆島でも特に人気の高い景勝地「寒霞渓(かんかけい)」。
紅葉や奇岩、ロープウェイからの眺めなど、季節を問わず訪れる人を魅了するスポットです。今回はその山頂駅「紅雲亭」まで、公共交通でアクセスしてみます。
寒霞渓に向かう最初のバスは、港すぐそばのバス停「平和の群像前」から出発します。
8:21発の坂手線(坂手東行き)に乗って、まずは草壁港バス停まで移動します。
この時間帯は、地元の学生たちも多く乗車していて、まるで日常の中に旅が入り込んだような感覚に。
バスの座席は比較的広めで、快適に過ごせました。
坂手線は海岸線に沿って走るルートなので、進行方向右側の席に座ると瀬戸内海の風景が目の前に広がります。
ふとした瞬間に現れるベンチと海の風景がとても印象的でした。
🕛 8:56
草壁港バス停に到着しました。
ここから、寒霞渓のロープウェイ山麓駅である「紅雲亭」へ向かうバスに乗り換えます。
🕛 8:58
紅雲亭行きのバスがやってきました。
写真は寒霞渓急行線の車輌です。寒霞渓急行線は現在、年間10日程度の季節限定運行となっており、通常はこの区間に無料シャトルバスが運行されています。詳しい運行情報は以下の記事で紹介しています。
内装は木目調でどこか懐かしく、旅のワクワクをさらに引き立ててくれます。
バスは山の方へぐんぐん登っていき、途中には「内海ダム」も通過します。
ダムの景色をしっかり写真におさめたい方は、進行方向左側の席がおすすめです。
紅雲亭までの道のりそのものが、もうすでに旅のハイライトになりそうな、そんな時間でした。
🕛 9:10
寒霞渓ロープウェイの山麓駅「紅雲亭」に到着しました。
ここからは、四季折々の渓谷美が広がる寒霞渓の絶景を楽しめるエリアです。
寒霞渓についてより詳しく知りたい方は、以下の特集記事をご覧ください。
🕛 11:50
寒霞渓観光を終え、ロープウェイで紅雲亭駅に戻ってきました。
ここからは、小豆島オリーブ公園を目指して再びバスで移動します。
🕛 11:55
紅雲亭から草壁港行きのバスに乗車します。
バスの車窓から眺める寒霞渓の山々も、行きとはまた違った風景が広がります。
🕛 12:05
草壁港バス停に到着しました。
次のバスまで少し時間があるので、バス停周辺をのんびり観察。
待合スペースも整っていて、ゆったり過ごせます。
反対側には、土庄港方面から来たバスの停留所も見えます。
🕛 12:17
南回り福田線(土庄港行き)のバスがやってきました。
この路線に乗って、オリーブ公園口を目指します。
瀬戸内海沿いのルートは、車窓からの景色も最高。
旅の途中でこうした自然の美しさを感じられるのは、小豆島ならではです。
🕛 12:20
小豆島オリーブ公園の最寄りバス停「オリーブ公園口」に到着しました。
🕛 12:28
オリーブ公園口バス停から、坂道をのぼって小豆島オリーブ公園に到着しました。
園内には、映画『魔女の宅急便』のロケセットや、ほうきで空を飛ぶ風の演出ができるギリシャ風車、広がるオリーブ畑に、オリーブを使った料理やスイーツなど、見どころが満載。
写真を撮ったり、散策したりしていると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
もっと詳しく楽しみ方を知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。
🕛 13:35
オリーブ公園とオリーブビーチでゆったり過ごしたあとは、次の目的地「土渕海峡」へ向かいます。
バスを待つあいだ、ふと見上げた空の広さにしばし見惚れてしまいました。
🕛 13:40
南回り福田線(土庄行き)のバスが到着。
🕛 14:06
土庄本町バス停に到着しました。
このバス停のすぐ近くには「妖怪美術館」があります。歩いてほんの1分ほど。
このエリアの町並みは、どこか懐かしく、歩くだけでも楽しくなります。
🕛 14:15
土庄本町バス停から徒歩約5分。小豆島の名所「土渕海峡」に到着しました。
この海峡は「世界一狭い海峡」としてギネス認定されており、小豆島観光でも定番の立ち寄りスポットです。
土渕海峡の雰囲気や楽しみ方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
🕛 14:20
土渕海峡を見たあとは、そのまま「迷路のまち」を歩いて、エンジェルロード方面へ向かいます。
このあたりは、アニメ『からかい上手の高木さん』でもよく登場する迷路のような町並みとして知られています。
実際に歩いてみると、本当に細い路地が複雑に入り組んでいて、ちょっとした探検気分が味わえます。
途中には、西光寺へ続く印象的な路地もあります。ここも『高木さん』の作中に登場しています。
そのまま路地を進んでいくと、やがて視界が開けて、海沿いの景色が広がります。
この先に、いよいよエンジェルロードの入口があります。
🕛 14:35
エンジェルロードに到着しました。
入ってすぐ目に飛び込んできたのは、干潮時だけに姿を現す美しい砂の道。
思わず言葉を失うほどの光景で、その場に立ち尽くしてしまいました。
エンジェルロードの詳しい情報や歩ける時間帯などはこちらの記事でまとめています。
🕛 15:00
エンジェルロードの絶景に後ろ髪を引かれつつ、そろそろ土庄港へ戻ることに。
バス停「国際ホテル(エンジェルロード前)」のすぐ近くには、小豆島ラーメンで有名な「hishio」もあります。
タイミングが合えば、ここで名物ラーメンを味わっていくのも素敵な選択肢。
店の裏手からはこんな風景が広がっていました。エンジェルロードと青い海と広い空。帰りたくなくなりますね。
🕛 15:19
バスに揺られながら、土庄港方面へ。
🕛 15:28
土庄港に到着!
高速艇に乗るなら、土庄港は「平和の群像前」バス停で降車します。
一方、フェリーに乗るなら、その次の「土庄港」バス停(終点)で降車します。
移動手段によって乗り降りするバス停が違うため、帰りの便にあわせて確認しておくと安心です。
🕛 15:30
旅の締めくくりに、高速船のりばに隣接する「土庄港観光センター」へ。
小豆島らしいお土産がたくさん並び、ついつい目移りしてしまいます。
中は思ったより広々としていて、オリーブ製品から名物グルメまで充実のラインナップ。
軽食がとれる売店もあって、移動前のひと休みにもぴったりです。
名残惜しさを胸に、最後は高松行き高速船のりばへ。
高速船のチケットを受け取り、出発までしばし待機。
港の景色を眺めながら、名残惜しさがこみ上げてきます。
土庄港といえば、このモニュメント「太陽の贈り物」が象徴的な存在。
🕛 15:45
いよいよ高速船が桟橋に到着し、乗船の時間です。
静かに離れていく島を眺めながら、心の中でそっと「また来ます」とつぶやきました。
🕛 16:25
約半日の小豆島旅を終え、再び高松港に帰ってきました。
行きとはまた違う、少し寂しさの残る帰着です。
高松から高速船で約35分というアクセスの良さに加え、島内にはオリーブバスのネットワークが整っており、主要な観光地を公共交通だけで無理なく巡ることができました。
寒霞渓やオリーブ公園、エンジェルロードといった小豆島を代表する絶景や名所にしっかり立ち寄れたことで、「車がなくても楽しめる旅先」という印象がより強くなったように思います。
もちろん、時刻表の確認やルートの下調べといった事前準備は欠かせませんが、それさえ整えておけば、日帰りでも満足度の高い旅が十分に実現可能です。オリーブバスの路線や時刻表を調べるには、こちらがとても役に立つのでおすすめです。
島のやさしい空気に包まれながら、バスでめぐる小豆島。
一人旅はもちろん、友人や家族とのちょっとした週末旅行にもおすすめです。
美しい景色と、時間がゆっくり流れる小豆島へ、ぜひ足を運んでみてください。