
- 初めてでも迷わない!寒霞渓アクセス完全ガイド|小豆島の絶景に出会う3つの方法
- 小豆島の絶景スポット寒霞渓への行き方を徹底解説。ロープウェイ(公共交通機関)・車・登山の3つのアクセス方法と所要時間、メリットを初心者にもわかりやすく紹介します。
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香川県・小豆島の中央部に広がる寒霞渓(かんかけい)は、日本三大渓谷美のひとつに数えられる景勝地です。大昔の火山活動によって生まれた奇岩や断崖、そして四季ごとに変化する自然の色彩が訪れる人々を魅了しています。
本記事では、ロープウェイや山頂からの絶景、季節ごとの魅力など、旅を計画する前に知っておきたい寒霞渓の見どころをご紹介します。
寒霞渓(かんかけい)は、香川県小豆島町の中央部に位置する渓谷で、日本三大渓谷美のひとつに数えられ、1927年(昭和2年)に国の名勝に指定されました。約1300万年前の火山活動によって形成された岩肌と、四季ごとに変化する景観が特徴です。特に秋の紅葉は有名で、国内外から多くの観光客が訪れます。
期間 | 営業時間 |
---|---|
3月21日 〜 10月20日 | 8:30 〜 17:00 |
10月21日 〜 11月30日 | 8:00 〜 17:00 |
12月1日 〜 12月20日 | 8:30 〜 17:00 |
12月21日 〜 3月20日 | 8:30 〜 16:30 |
通常は12分間隔、多客時は6分間隔で運行。年中無休ですが、荒天時は運休の場合があります。
期間 | 大人(往復) | 大人(片道) | 小人(往復) | 小人(片道) |
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3月21日 〜 10月31日 12月1日 〜 12月10日 | 2,340円 | 1,300円 | 1,170円 | 650円 |
11月1日 〜 11月30日 | 2,700円 | 1,500円 | 1,350円 | 750円 |
12月11日 〜 3月20日 | 2,160円 | 1,200円 | 1,080円 | 600円 |
寒霞渓ロープウェイは、山麓の紅雲亭(こううんてい)駅と山頂駅を約5分で結びます。日本でも珍しい「渓谷と海を同時に望める」空中移動が魅力で、観光客にも地元の人にも親しまれています。
車窓からは、瀬戸内海に浮かぶ大小の島々、切り立った岩肌、奇岩が連なる渓谷の景観が一望できます。視界が開けるポイントでは、眼下に広がる木々や遠くの海が同じフレームに収まり、思わずシャッターを切りたくなる景色が続きます。
春は新緑、夏は濃い緑陰、秋は渓谷全体が色づく紅葉、冬は雪景色と、季節ごとに異なる表情を見せます。通常は12分間隔、多客期には6分間隔で運行され、混雑時でも比較的スムーズに乗車できます。
寒霞渓の山頂には、瀬戸内海と小豆島全景を一望できる展望台が 3 か所あります。海と島々、渓谷が織りなすパノラマは訪れる季節や時間帯によって表情を変え、それぞれの展望台には異なる魅力や体験があります。ここからは、第一展望台・第二展望台・鷹取展望台の順にご紹介します。
山頂エリアで最も広い視界が得られるのが第一展望台です。足元から広がる渓谷の迫力と、その向こうに広がる瀬戸内海の島々を一度に眺められるのが特徴です。天気の良い日には、遠く本州や四国の山並みまで見渡せ、朝夕の光の変化も美しいスポットです。
第二展望台は、瀬戸内海と寒霞渓の渓谷を高い位置から見渡せる眺望が魅力です。視界が広く、晴れた日には海の青と山々の緑が鮮やかに広がります。
第二展望台からは特に、切り立った岩山の風景が印象的です。特に霧がかった時に見せる神秘的な表情は、まるで古代にタイムスリップしたかのような、地球の創世記に身を置いているような感覚を味わえます。
また、第二展望台では、素焼きの瓦を的へ向かって投げ入れる「かわら投げ」が楽しめます。輪の中を通すことができれば、交通安全や開運のご利益があるとされ、観光客に人気のアクティビティです。
鷹取展望台は、応神天皇が鷹狩を行ったと伝えられる由緒ある場所です。標高の高い位置からは、瀬戸内海や寒霞渓の山々を一望でき、天候や時間帯によって移り変わる景色を楽しめます。
展望台から少し遊歩道を進んだ先には、現代アート作品「空の玉」が設置されています。
球体を通して景色をのぞくと、不思議なフレームに収まったような風景が広がります。自然とアートが融合した空間は、写真映えスポットとしても人気です。
静かな空気の中で歴史を感じながら、ここでしか見られない景観とアートの共演を味わえます。
寒霞渓は、一年を通して異なる表情を見せる景勝地です。 春は山桜や若葉が芽吹き、やわらかな新緑が渓谷を包み込みます。初夏にかけては緑がいっそう濃くなり、澄んだ空気とともに爽やかな景観が広がります。
秋は一年で最も華やぐ季節。紅葉が渓谷全体を鮮やかに染め上げ、日本有数の紅葉スポットとして多くの人が訪れます。冬は雪化粧をまとった奇岩と澄み渡る空が広がり、静かな時間が流れます。
季節が変わるたびに景観も移り変わり、その瞬間ごとに異なる魅力が生まれます。次に訪れるときには、きっと違う景色が迎えてくれる。そんな一期一会の風景が、寒霞渓の大きな魅力です。
寒霞渓の山頂エリアには、地元の素材を活かしたグルメや限定のお土産が豊富に揃っています。中でも、香川県名産のオリーブを使った「オリーブ牛コロッケバーガー」は訪問者に人気の一品です。
また、ここでしか手に入らない「もみじサイダー」やオリーブオイルを使ったお菓子もおすすめ。地元の新鮮な食材や伝統製法を感じられる商品が並び、旅の記念に最適です。
土産物店では、オリーブ製品や地酒、伝統的な小豆島そうめんなど一通りの小豆島土産が揃っています。店内は広く取扱商品数も多いため、小豆島のお土産はここで購入するのもおすすめです。寒霞渓の自然に圧倒された後は、ぜひ味わいとお土産選びを楽しんでください。
寒霞渓には、ロープウェイの麓駅であるこううん駅から山頂へ向かう二つのハイキングコース、「表十二景(寒霞渓表12景登山道)」と「裏八景(寒霞渓裏8景登山道)」があります。
表十二景は整備された道が続き、特徴的な岩や渓谷美を無理なく楽しめるルートです。裏八景はより自然に近い山道で、渓谷の多様な景観を体感できます。
どちらのコースも山頂まで約 60 〜 90 分の登山で、体力や時間に合わせて選択可能。ロープウェイを使わずに歩いて登る登山者や、自然の息吹を味わいたい方に人気です。
登山道 | 所要時間 | 距離 |
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寒霞渓表12景登山道 | 1時間 | 2km |
寒霞渓裏8景登山道 | 1時間30分 | 2.3km |
寒霞渓へ行くには、レンタカーなど車を使って山頂、もしくはロープウェイの麓駅である「香雲亭」まで行くか、バスでロープウェイの麓駅まで行く方法があります。
寒霞渓へのアクセスについては、以下で詳しく紹介しています。
寒霞渓への行き方について詳しく見る
寒霞渓は約1300万年前の火山活動によって形成された、角礫岩を主体とする独特の渓谷地形です。溶岩が冷え固まり、風化と浸食を繰り返す中で、現在の奇岩や断崖が生まれました。
この長い自然の営みが作り上げた景観は、日本三大渓谷美の一つとして広く知られています。四季折々に異なる表情を見せ、訪れる人々に深い印象を残します。
1927年(昭和2年)に国の名勝に指定されて以来、地元の人々による保存活動が続けられ、その美しさが守られてきました。歴史と自然が調和した寒霞渓は、多くの人に愛される名勝地です。
寒霞渓の頂上には、神懸山名稱辨(かんかけやま めいしょう べん)といって、寒霞渓の由来を解説した案内板があります。
寒霞渓(かんかけい)のある山は、昔から「神懸山(かんかけやま)」と呼ばれていました。
明治時代の漢学者・中桐倹吉(1842年〔天保13年〕〜1899年〔明治32年〕)は、この山をこよなく愛し、1897年(明治30年)に『神懸山名稱辨』という文章を書きました。
当時、観光客や地元の人々がさまざまな名前を付けており、「灌花渓(かんかけい)」「寒霞渓(かんかけい)」「鉤懸渓(かぎかけい)」など呼び方が混乱していたため、彼は「古くからの呼び名は神懸山である」と伝えました。
この文章は1915年(大正4年)に石碑として刻まれ、紅雲亭の近くに建てられました。1991年(平成3年)には現在の場所に移されています。
寒霞渓は、1300万年前の火山活動と長い年月が生み出した自然の奇跡です。奇岩や渓谷、四季折々の色彩豊かな風景が訪れる人を魅了し続けています。
渓谷を縫うように連なる奇岩群や、遠くに広がる瀬戸内海の島々が織りなす眺望は圧巻です。ロープウェイや山頂展望台からのパノラマビューは、訪れる人に感動をもたらし、季節ごとに異なる表情を見せる自然美が楽しめます。
山頂エリアでは、地元の新鮮な食材を使ったランチや軽食が楽しめます。名物のオリーブ牛コロッケバーガーや、限定のもみじサイダーは特に人気です。また、オリーブ製品や地酒、伝統的な小豆島そうめんなど、旅の記念になる土産物も充実しています。
ロープウェイやハイキングコース、体験型のかわら投げなど、多彩な楽しみ方が揃う寒霞渓。自然と歴史が織りなす奇跡の絶景を、ぜひ体感してみてください。
もっと寒霞渓現地の雰囲気を知りたいなら、こちらの記事がおすすめです。
バス、車、ロープウェイなど、寒霞渓への行き方はこちらから確認できます。