白池地獄|日本庭園に浮かぶ美しきターコイズブルーの地獄

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白池地獄|日本庭園に浮かぶ美しきターコイズブルーの地獄

別府温泉の別府地獄めぐりの一つ「白池地獄」を紹介します。

白池地獄

白池地獄の正面入口と白い曲線屋根と柱に掛かる木札の看板

白池地獄(しらいけじごく)は、大分県別府市の別府温泉にある地獄です。1000年以上前から噴出していたとされる別府地獄 7 湯の一つで、創業は 1931 年。田園地帯であったこの地を初代社長が掘り当てました。

美しい青白色を持つ地獄の他に日本庭園も楽しめる他、熱帯魚館では巨大なアマゾンの熱帯魚も見ることができます。2009年(平成21年)には、海地獄、血の池地獄、龍巻地獄と共に国の名勝に指定されました。

白池地獄 基本情報
項目内容
泉質含ホウ酸食塩泉(塩化ナトリウム、ケイ酸、重炭酸カルシウムを含む)
温度約95℃(噴出口)
営業時間8:00 〜 17:00
定休日年中無休
観覧料金大人(高校生以上): ¥500 / 子供(小・中学生): ¥250
禁煙・喫煙喫煙所なし
アクセス車: 別府ICから約5分 / バス: 別府駅から約20分
所在地〒874-0045 大分県別府市鉄輪283-1
電話番号0977-66-0530
公式サイトhttps://shiraikejigoku.com/

白池地獄は、別府地獄めぐり 7 ヶ所では南に位置します。

別府地獄めぐり各地獄の位置を示す地図と写真サムネイル

美しい地獄へようこそ

地獄といえばおどろおどろしい場所を想像しますが、白池地獄は全くの逆。美しい青白色の地獄があなたを迎え入れます。

白池地獄の青白い温泉池と立ち上る湯けむりと周囲の庭木

白池地獄の最大の特徴は、なんといってもその美しい青白色です。噴出時の透明な湯が、池に落ちた際に温度と圧力の低下により、青白く変化します。これは、湯中の鉄イオンが酸化鉄となり、青白く発色するためです。

白池地獄の青白色は、空の色の影響を受けて青みが強くなることもあれば、乳白色に近くなることもあります。

白池地獄の乳白色に輝く温泉と中央に突き出した岩 白池地獄の池面から勢いよく立ち上る蒸気と背後の岩場 白池地獄を囲む石垣と整備された遊歩道

とはいえここは別府地獄 7 湯の一つ。美しさの中にも、絶える事無く噴出し続ける大量の湯気が、美しさに地獄の様相を添えます。

白池地獄の池から勢いよく上がる湯けむりと庭園の赤い柵

麗しき日本庭園から眺める地獄

池の周囲には美しく手入れされた日本庭園があり、落ち着いた雰囲気の中で地獄を眺めることができます。

日本庭園の木々に囲まれた白池地獄と湯けむりが立つ池の眺め

庭園には、モミジやつつじなどの木々や、池、滝などが配置されており、落ち着いた雰囲気の中で地獄を眺めることができます。

白池地獄の日本庭園に架かる小橋と石畳の遊歩道と木々 白池地獄の日本庭園を流れる細い水路と苔むした石囲い 白池地獄の日本庭園の石組みと小さな水路を見下ろす木製の手すり 白池地獄の日本庭園の石灯籠と砂利敷きの小径と竹垣

庭園に静かに佇む、地獄を制した別府温泉の立役者

庭園に佇むのは、時宗(鎌倉時代末期に興った浄土教の一宗派の日本仏教)を開いた僧侶、一遍の像です。

白池地獄の庭園に立つ一遍上人像と岩場にある石碑

一遍上人は、鎌倉時代後期の僧侶で、念仏を唱えながら全国を回る「一遍念仏」で知られています。1276年、一遍上人は諸国念仏行脚の途中、別府の浜に辿り着き(上人が浜)、今の「鉄輪」を訪れました。当時、鉄輪は荒地獄と呼ばれる、噴煙と熱湯が吹き出す危険な場所でした。

一遍上人は、荒地獄を鎮めるため、大蔵経を一字一石に書写して地獄に埋めました。すると、荒地獄は鎮まり、鉄輪は温泉郷として開かれるようになったと伝えられています。

白池地獄の庭園に立つ一遍上人像と台座前の石柱

そのため、白池地獄には一遍上人の像が建立されており、一遍上人が荒地獄を鎮めた功績を称えています。

また、白池地獄の近くには、一遍上人が開いたとされる「鉄輪むし湯」という温泉もあります。

このように、一遍上人と白池地獄は、深い関わりがあります。

子供たちも大喜び!巨大魚たちが優雅に泳ぐ熱帯魚館

美しい地獄だの、美しい日本庭園だの、そこらの地獄にはない美しい風景に癒やされたのも束の間、ここ白池地獄には「熱帯魚館」という、アマゾンの巨大熱帯魚を飼育しているところがあります。

熱帯魚館の館内通路と青い水槽が並ぶ展示室の様子 熱帯魚館の木造の展示室で青い水槽を眺める来館者

温泉や日本庭園とは、どう見ても色調の合わないこの組み合わせですが、日本では滅多に見られない珍しい巨大熱帯魚が見られるということもあって、子どもたちには大人気です。

水槽を泳ぐ巨大なピラルクの側面と大きな鱗 青い照明の水槽で横たわる巨大なピラルクの顔と鱗の質感

アマゾンの大王魚「ピラルク」は、淡水魚の中で、世界一大きく、世界一美味しい魚といわれ、鱗は靴べらになるだけの大きさになり、原地人は舌をガラナと擦り合わせて不老長寿の薬とするらしいです。現在、白池地獄には5匹のピラルクが飼育されており、うち2匹は全長1.7mの巨大個体です。緑白色と黒赤色の珍しい個体が一緒に泳ぐ姿を見ることができます。

水槽のガラス越しに近づくレッドテールキャットフィッシュの顔と長いひげ 青い照明の水槽で泳ぐ大型のシルバーアロワナの横姿 青い水槽を泳ぐ丸みのある体形のコロソマの横姿 青い水槽を泳ぐ白い体色のアルビノコロソマのアップ

このように熱帯魚館はなかなか癖強めな巨大熱帯魚が多いですが、別府温泉の温泉熱を利用していることもあり、アマゾンの熱帯魚たちも生き生きと泳いでいます。

なお、毎日15:30にはピラルクのエサやりが行われ、その迫力ある姿を間近で見ることができます。

熱帯魚館の入口に置かれたピラルクの剥製と白池地獄の案内板

美しい地獄は存在した

轟々と噴出する龍巻地獄。血の池地獄の真っ赤な地獄。そのどれもが「地獄」という何に相応しい荒々しさやおどろおどろしさを発揮する一方で、この白池地獄はそれらとは真逆の「侘び寂びを感じる、美しき地獄」です。

この個性は他の地獄にはない特徴であり、特に青白色の温泉は必見です。

地獄という名の美しきターコイズブルーの鏡を、是非ご自身で体感してください。

夕刻の光に照らされた白池地獄全景と和風建築
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