沖縄本島最北端・辺戸岬の見どころ7選|絶景・歴史・グルメ・アクセスまとめ

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沖縄本島最北端・辺戸岬の見どころ7選|絶景・歴史・グルメ・アクセスまとめ

沖縄本島の最果てだからこそ味わえる絶景!辺戸岬の魅力を徹底解説

沖縄を代表する絶景スポットの一つである辺戸岬。沖縄本島の最果てから眺める壮大な海の景色は、沖縄の自然の美しさを象徴する光景です。

そんな辺戸岬には、絶景以外にも歴史やグルメなど楽しみポイントが多くあります。本記事では、辺戸岬の楽しみ方、見どころをはじめとして、アクセス方法や周辺スポットなども含めご紹介します。

辺戸岬

辺戸岬は、沖縄県国頭郡国頭村に位置する沖縄本島最北端の岬です。2016年に指定されたやんばる国立公園の一部で、太平洋と東シナ海に面した断崖絶壁で形成されています。

辺戸岬の断崖絶壁と青い海を見渡す風景
辺戸岬 基本情報
項目内容
営業時間10:00 〜 17:00(辺戸岬観光案内所/ふしくぶカフェ/こうようパーラー)
定休日年中無休(辺戸岬観光案内所/ふしくぶカフェ)
火曜日(こうようパーラー)
料金無料
お問い合わせ0980-43-0977(辺戸岬観光案内所)
公式サイトhttps://hedomisaki-okinawa.com/
駐車場無料駐車場完備(約70台収容可能)
アクセス車:那覇市内から車で約2時間30分
公共交通機関:バスを乗り継ぎ3時間30分〜4時間
所在地〒905-1421 沖縄県国頭郡国頭村辺戸973番地5

辺戸岬の見どころ7選:絶景と歴史を楽しむハイライト

辺戸岬には絶景スポットから歴史的な記念碑、休憩施設まで多彩な見どころが点在しています。ここでは、辺戸岬で必ず訪れたいスポットを詳しくご紹介します。

断崖絶壁と大海原に広がる最果ての絶景

辺戸岬最大の魅力は、高さ約 15 〜 20m の隆起サンゴの断崖から望む大パノラマの海景です。

辺戸岬の断崖から広がる青い大海原と青空

視界いっぱいに広がる水平線と濃淡を帯びた青い海は、まさに沖縄本島最北端ならではの絶景。遮るものが一切ない開放感の中で、沖縄本島最北端ならではの雄大なスケール感を体験できます。

辺戸岬から望む透き通る青い海と水平線 辺戸岬の岩場と草地の先に広がる東シナ海の絶景 辺戸岬の草原越しに見える青い海と空

さらに、辺戸岬は東シナ海と太平洋の境界に位置しており、外洋からの影響を受けやすい場所です。そのため波が荒れる日も多く、断崖に打ち付けられた波が大きなしぶきを上げ、辺りに迫力ある光景を生み出します。

辺戸岬の岩肌に打ち付ける荒波と白いしぶき

切り立った断崖、その先に続く果てしない海と空。長い時間をかけて自然が描き出したこの雄大で開放的な風景が、辺戸岬が沖縄を代表する絶景スポットたる理由です。

緑に覆われた断崖とその先に広がる青い海と空の景観

2億年前の石灰岩がつくり出すダイナミックな地形美

辺戸岬に広がるのは、大地から突き出すように無数の石灰岩が点在するダイナミックな景観です。約2億5千万年前の古生代に形成された石灰岩が、長い年月の波や雨風に削られて姿を現し、沖縄でも数少ない特別な地形を形づくっています。

辺戸岬に広がる石灰岩の岩場と青空の景色 無数の石灰岩が点在する辺戸岬の荒々しい地形

足元にまで広がるゴツゴツとした岩の群れは、自然が刻んだ彫刻のようで、断崖の絶景とはまた異なる迫力を体感できます。辺戸岬では大海原の眺望だけでなく、この石灰岩地形そのものも見どころのひとつとしてぜひ注目してみてください。

辺戸岬の岩場に広がる緑と石灰岩の独特な風景

20分で巡れる辺戸岬の遊歩道散策

辺戸岬の遊歩道と空に伸びる開放的な風景

辺戸岬には、各見どころを安全に楽しめるよう遊歩道がきれいに整備されています。駐車場から遊歩道に入れば、各絶景ポイントや記念碑を巡ることができます。

辺戸岬の草原を歩く観光客と遊歩道の景色

所要時間は各スポットをゆっくり見て回って約20分。遊歩道の範囲はそれほど広くはなく、主要な見どころ間の移動も分かりやすいため、初めて訪れる人でも迷うことなく散策を楽しめます。

辺戸岬の遊歩道ルートを示した航空写真マップ 緑に囲まれた辺戸岬の遊歩道が続く風景 辺戸岬の遊歩道と遠景に広がる空と海の景色

かりゆしの像が語る国頭村と与論島の絆

辺戸岬で一際目を引くのが、上半身が鳥、下半身が魚というユニークな姿をした「かりゆしの像」です。「かりゆし」とは、沖縄の言葉で「めでたい」「幸せ」という意味を持ちます。

青空と海を背景に建つ辺戸岬のかりゆしの像

この像が建てられた背景には、沖縄と与論島の歴史的なつながりがあります。辺戸岬から北を望むと鹿児島県の与論島が見えますが、第二次世界大戦後の沖縄はアメリカの統治下に置かれていたため、わずか約 23km の距離にありながら、両者を行き来することはできませんでした。

当時、辺戸岬と与論島では国境のように隔てられた海を挟んで「かがり火」を灯し、沖縄の復帰を強く願う海上集会が1960年代に度々行われました。

辺戸岬の草原に立つかりゆしの像と広がる海の景色

1972 年の沖縄返還を機に、国頭村と与論島は再び往来が可能になりました。返還からおよそ 30 年後の 2001 年、与論町から友好の証として贈られたのが「かりゆしの像」です。今では辺戸岬のシンボルのひとつとして、訪れる人々に歴史を伝えると同時に、平和と幸せを願うモニュメントとして親しまれています。

なお、天候に恵まれた日には、北の水平線上に鹿児島県の与論島を望むことができます。

かりゆしの像越しに与論島を望む辺戸岬の風景

祖国復帰闘争碑に込められた平和への願い

青空の下に立つ辺戸岬の祖国復帰闘争碑と周囲の遊歩道

辺戸岬には、静かに佇む「祖国復帰闘争碑」があります。これは戦後アメリカ統治下にあった沖縄が、日本への復帰を求めて続けた運動の歴史を後世に伝えるために建てられた記念碑です。1972年に沖縄が本土復帰を果たし、その思いを形にするため1976年に建立されました。

現在では、辺戸岬を訪れる旅行者に沖縄の近現代史を伝える貴重なスポットとなっており、青い海と空を背景に立つ碑は、平和の尊さや人々の願いを静かに語りかけています。

空と海を背景に刻銘が映える祖国復帰闘争碑の正面

お土産・休憩・観光情報がそろう辺戸岬観光案内所

辺戸岬観光案内所の建物外観と青空の景色

辺戸岬には観光案内所があります。館内には国頭村や辺戸岬周辺など、やんばるエリア全体の観光情報が集められており、パンフレットやマップを手に入れることができます。大石林山や奥集落など、周辺観光地を回る際の情報収集にも役立ちます。

地元のお土産を扱う売店もあり、旅の記念やちょっとした買い物に便利です。さらに無料で利用できるトイレや休憩スペースも整っているため、長距離ドライブで訪れる旅行者にとっても安心できる休憩場所になっています。

辺戸岬についての解説や展示もありますので、岬を散策する前に立ち寄るのもおすすめです。景色や史跡への理解が深まり、各スポットを巡る時間を一層楽しめると思います。

辺戸岬で楽しむカフェ&グルメ

辺戸岬には飲食店が 2 店舗営業しています。「ふしくぶカフェ」と「こうようパーラー」です。

辺戸岬駐車場前に並ぶふしくぶカフェとこうようパーラーの建物外観

観光案内所の2階にある「ふしくぶカフェ」は、大きな窓から海を眺めながらコーヒーや軽食を楽しめるカフェ。沖縄の方言で「岬の先端」を意味する名のとおり、辺戸岬らしいロケーションが魅力です。散策で歩いた後の休憩や、景色を眺めながらのんびり過ごすのにぴったりの場所となっています。

大きな窓から海を望めるふしくぶカフェの明るい店内 ふしくぶカフェで提供される沖縄そばの食事メニュー

一方、駐車場に併設されている「こうようパーラー」では、屋台風の気さくな雰囲気が特徴です。岬の風を感じながら沖縄らしい味を楽しめるのが嬉しいポイントです。

木造のカウンターとベンチがあるこうようパーラーの外観 こうようパーラーで提供されるかき氷とアイスクリームのデザート

どちらも軽食からしっかり系のメニューまで揃っているため、辺戸岬での食事には困りません。

辺戸岬周辺の観光スポット4選:やんばるで訪れたい絶景と史跡

辺戸岬の観光とあわせて立ち寄りたい、やんばるエリアならではのスポットを以下にまとめました。いずれも岬から車で短時間で行ける距離にあり、絶景や自然、沖縄ならではの魅力を味わえる人気の場所です。

辺戸岬周辺の観光スポット
スポット名辺戸岬からの距離ジャンル所要時間概要
大石林山(アスムイハイクス)車で約5分パワースポット/自然公園約1 〜 2時間約2億5千万年前の石灰岩が侵食されてできた熱帯カルスト地形。琉球神話の聖地「安須杜(あしむい)」の森を歩ける。
ヤンバルクイナ展望台車で約5分展望スポット約20 〜 30分高さ11.5mのヤンバルクイナ像の中が展望台に。背中部分からやんばるの森と海を一望できる。
茅打バンタ車で約5分絶景スポット約15分高さ80m超の断崖絶壁から、東シナ海と与論島を望む絶景スポット。
義本王の墓車で約4分歴史スポット約10分琉球王国初期の王を祀る墓所。やんばるの森の中に静かに佇む。

辺戸岬へのアクセス:車とバスで行く方法と所要時間

沖縄本島最北端に位置する辺戸岬は、那覇から距離があり、アクセスにはある程度の時間がかかります。ここでは車と公共交通機関、それぞれの行き方をご紹介します。

車でアクセスする場合

青空の下を走る国道58号線の辺戸岬付近の道路風景

那覇市内からは、レンタカーを利用して約2時間30分(約120km)のドライブで到着します。ルートは以下の通りです。

  1. 那覇ICから沖縄自動車道に入り、終点の許田ICで降ります。(約50分)
  2. 国道58号線を北上し、名護市や国頭村を経由して辺戸岬へ。(約1時間30分)

高速道路を使えば快適に北上でき、辺戸岬には無料の駐車場が整備されているため、車で訪れるのが最も便利で安心な方法です。

辺戸岬周辺の大石林山や茅打バンタなど、北端エリアの観光スポットとあわせて巡るとやんばるエリア観光がより充実します。

なお、美ら海水族館や古宇利島に立ち寄ることも可能ですが、現地での滞在時間や休憩、ランチの時間を考えると、那覇に夕方までに戻る場合は朝早めに出発するなどの工夫が必要です。

那覇市内から辺戸岬までの往復は約5時間、半日運転することになります。高速道路や国道58号線は走りやすいですが、経験上、それでもかなり体力を消耗しますので、必ずこまめに休憩を取るようにしましょう。

公共交通機関でアクセスする場合

赤瓦屋根の小さなバス停と背後に広がる青い海の風景

レンタカーを利用しない旅行者でも、バスを乗り継いで辺戸岬へ行くことができます。那覇や空港から高速バス「111番」で名護まで移動し、そこから路線バスと国頭村営バスを利用すれば、終点でそのまま辺戸岬に到着します。乗り換えは必要ですが、車を運転しない方にとって安心して訪れられるルートです。

  1. 那覇バスターミナルや那覇空港から高速バス「111番」に乗り、名護バスターミナルへ(約1時間40分)
  2. 名護バスターミナルから路線バスで辺土名(へんとな)バスターミナルへ(約1時間)
  3. 辺土名バスターミナルから国頭村営バスに乗り換え、終点「辺戸岬」まで(約30分)

全体で片道3時間30分〜4時間ほどかかります。特に国頭村営バスは本数が限られているため、利用の際は時刻表の事前確認が必須です。日帰りよりも名護や国頭村に宿泊し、やんばる観光とあわせて訪れるのがおすすめです。

辺戸岬はやんばる観光のハイライト!絶景と文化を楽しむ最果ての地

切り立った断崖と青い海が広がる辺戸岬の絶景

沖縄本島最北端に位置する辺戸岬は、断崖絶壁から望む大海原の絶景をはじめ、琉球石灰岩の荒々しい地形や、歴史を刻むモニュメントなど、見どころが多彩にそろった観光地です。

透明度の高い青い海と岩場が見渡せる辺戸岬の景観

さらに、観光案内所やカフェといった施設も整っており、休憩や情報収集にも便利です。周辺には大石林山や茅打バンタなどの人気スポットも点在し、やんばるエリアの魅力を一度に体験できます。

那覇からは距離がありますが、レンタカーを利用すれば周辺の観光スポットとあわせて、充実した北部ドライブ旅もできます。

沖縄の自然美と歴史を同時に味わえる辺戸岬へ、ぜひ足を運んでみてください。

青い海に突き出した辺戸岬を空から見下ろす風景

もっと詳細に辺戸岬の雰囲気を知りたいときは、こちらがおすすめです。