誰でもできる!PCやディスプレイを無料で廃棄処分する方法と手順を徹底解説

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誰でもできる!PCやディスプレイを無料で廃棄処分する方法と手順を徹底解説

たった 4 つの工程で、4,000円以上かかるPCやディスプレイ処分費用が無料になる方法を紹介

パソコンや液晶ディスプレイの廃棄って粗大ごみとしては出せないのをご存知ですか?しかし廃棄するにも、リサイクル料金が発生するから費用がかかります。

「捨てるものにお金をかけたくない」

そんなときに、無料でパソコンやディスプレイを処分できて、誰でもできる方法を紹介します。

パソコンやディスプレイを無料で廃棄処分する方法

最初に結論を言います。

廃棄したいパソコンやモニター(ディスプレイ)に「PCリサイクルマーク」が付いていればメーカーが無料で回収してくれます。

PCリサイクルマークというのは以下のマークのことです。

PCリサイクルマークのロゴ

PCリサイクルマークは取得できる

PC やモニターに PCリサイクルマークがなくても、取得できます。PCリサイクルマークを取得できれば、無料で処分できます。

PC3R(一般社団法人 パソコン 3R 推進協会)の公式サイトから、処分したいもののメーカーを探します。

掲載されているメーカーにリンクされているページへ行くと、PCリサイクルマークの申請方法が掲載されていますので、手順に従って申請を行います。

有料で処分もできる

PC リサイクルマークをいちいち取得するのが面倒だ。といった場合は有料で廃棄処分することもできます。

回収再資源化料金
有料処分にかかる料金一覧(回収再資源化料金) ※2025年10月現在
品目料金
デスクトップパソコン(本体)4,400円/台(税込)
ノートパソコン4,400円/台(税込)
CRTディスプレイ5,500円/台(税込)
液晶ディスプレイ4,400円/台(税込)
CRTディスプレイ一体型パソコン5,500円/台(税込)
液晶ディスプレイ一体型パソコン4,400円/台(税込)

参考:家庭から排出されるパソコンの回収申込み - PC3R

パソコン、ディスプレイを有料で処分しようとすると、4,000円以上かかります。

しかし、PC リサイクルマークを取得すれば、これが無料になります。

なぜ無料で処分できるの?

平成15年(2003年)10月1日改正施行された「資源有効利用促進法」に基づき、一般社団法人 パソコン3R推進協会が旗振りとなり各メーカーと協力しパソコンやディスプレイなどを回収、資源の再利用に努めているからです。

資源有効利用促進法とは?

正式名称は「資源の有効な利用の促進に関する法律」になります。

目的は以下の通り。

この法律は、主要な資源の大部分を輸入に依存している我が国において、近年の国民経済の発展に伴い、資源が大量に使用されていることにより、使用済物品等及び副産物が大量に発生し、その相当部分が廃棄されており、かつ、再生資源及び再生部品の相当部分が利用されずに廃棄されている状況にかんがみ、資源の有効な利用の確保を図るとともに、廃棄物の発生の抑制及び環境の保全に資するため、使用済物品等及び副産物の発生の抑制並びに再生資源及び再生部品の利用の促進に関する所要の措置を講ずることとし、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

資源の有効な利用の促進に関する法律 | e-Gov法令検索

再利用可能な資源(今回でいうとパソコンやディスプレイの部品など)が再利用されずに捨てられてしまっているからきちんと活用していこうね。っていう、再利用を促進するための法律なんですね。

ちなみに 3Rとは、リデュース(Reduce)リユース(Reuse)、**リサイクル(Recycle)**の頭文字からきているそうです。

  • リデュース(Reduce)廃棄物の発生抑制
    • 省資源化や長寿命化といった取り組みを通じて製品の製造、流通、使用などに係る資源利用効率を高め、廃棄物とならざるを得ない形での資源の利用を極力少なくする。
  • リユース(Reuse)再使用
    • 一旦使用された製品を回収し、必要に応じ適切な処置を施しつつ製品として再使用をする。または、再使用可能な部品を利用する。
  • リサイクル(Recycle)再資源化
    • 一旦使用された製品や製品の製造に伴い発生した副産物を回収し、原材料としての利用または焼却熱のエネルギーとして利用する。

実際にディスプレイを無料で廃棄処分してみる

今回は LG の 4K ディスプレイ(28インチ)を廃棄処分しました。

LGの4Kディスプレイ

1. PC リサイクルマーク取得

まず、ディスプレイに PC リサイクルマークがなかったので、LG のオフィシャルサイトから PC リサイクルマークの申請しました。

LG製品のリサイクル・回収について|LGエレクトロニクス・ジャパン

LG Electronics Japan(株) では、PCリサイクルマークが表示されていない弊社製品をご購入の個人のお客様に、PCリサイクルマークを無償にてご提供しております。

実際の申請先はメーカーではなく、パソコン 3R 推進協会になります。

PCリサイクルマークシールの申込み - PC3R

申請して 1 週間くらいで PC リサイクルマークが届きました。

実際に届いたPCリサイクルマークの封書 実際に届いたPCリサイクルマークのシール

これを廃棄処分するモニターに貼ります。

PCリサイクルマークのシールをディスプレイに貼ったところ

2. 回収の申し込み

次に回収の申し込みを行います。

家庭から排出されるパソコンの回収申込み - PC3R

回収の申し込みと言ってもこの時点ではまだ引取には来てくれません。ここから申し込みを行うと、エコゆうパック伝票が送られてきます。

実際の回収申し込み画面 回収申込み完了画面

3. エコゆうパック伝票の送付

回収の申し込みから 3 日くらいでエコゆうパック伝票が郵送されてきました。

郵送されてきたエコゆうパック伝票の封書 郵送されてきたエコゆうパック伝票

このエコゆうパック伝票と共にどうやって廃棄処分に出したら良いかの排出手順書も同封されていました。

排出手順書。同封されているエコパック伝票の確認 排出手順書。梱包方法 排出手順書。パソコンの引き渡し方法について

梱包方法から引き渡し方法についてなど、親切に書かれています。

この手順書に従って梱包と引き取りの申し込みをすれば廃棄処分できます。

3. 梱包

エコゆうパック伝票と一緒に送付されてきた排出手順書も確認しつつ、梱包していきます。

梱包方法については、PC3R のサイトでも確認できます。

梱包と回収について - PC3R

梱包チェックポイント

  • 厚手のビニール袋を 2 〜 3 枚重ねて梱包する
    • 輸送中にビニール袋が破れないように梱包する
    • ビニール袋が用意できない場合はダンボール箱に梱包する
  • 梱包の大きさは、縦×横×高さの合計が 170 cm 以内になるように梱包する
  • 緩衝材は不要
  • エコゆうパック伝票は輸送中に剥がれないようにしっかり貼り付ける
  • 布製の袋やコーティング加工された袋は輸送中にエコゆうパック伝票が剥がれてしまうので使用不可
  • パソコンとディスプレイなど、複数台を同時に排出する場合は 1 台ずつ梱包しそれぞれにエコゆうパック伝票を貼る
    • エコゆうパック伝票の貼り間違えに注意
  • キーボード・マウスなどの標準添付品は、排出するパソコンに同梱する
  • プリンタなどの周辺機器、マニュアル、DVD-ROM 等の媒体は回収対象ではないので同梱しない

今回排出するモニターを足がついた状態で測ってみると

幅 55 cm, 高さ 61cm, 奥行き20cm = 合計 136 cm

なので、ビニール袋でそのまま梱包しても制限の 170 cm に対して十分に余裕があるので問題なさそうです。

と思ったのですが。

40Lのポリ袋(よくあるゴミ袋の大きさ)では、袋が小さくてディスプレイをそのまま梱包するなんて到底無理だったので、結局足を外して梱包しました。

27インチモニターを梱包したところ

これに、エコゆうパック伝票を貼り付けて、梱包の完成です。

梱包にエコゆうパック伝票を貼り付けたところ

4. 戸口集荷または持ち込みで回収してもらう

最後に製品を回収してもらいます。

自宅まで取りに来てもらえる戸口集荷、もしくは自分で郵便局に持ち込む方法で回収してもらえます。

戸口集荷 又は お客様持ち込み - PC3R

家まで回収に来てもらう場合は、エコゆうパック伝票に集荷受付センターの電話番号の記載があるのでそこに電話をすれば OK

集荷受付センター TEL 0800-0800-111 (受付時間:9:00 〜 18:00)

ここに電話をして住所の郵便番号を入力すると最寄りの郵便局に繋いでもらえて、そこで集荷の受付をする流れです。

無料廃棄処分完了!

郵便局に集荷してもらい、めでたくディスプレイを無料で廃棄処分することができました。

そのためにやったことはたった 4 つだけです。

  1. PC リサイクルマーク取得の申し込み(web申し込み)
  2. 回収(エコゆうパック伝票)申し込み(web申し込み)
  3. 梱包
  4. 集荷受付(電話)

これだけで 4,000 〜 5,000 円の処分費用が無料になります。もしパソコンとディスプレイの 2 つだったら 8,000 〜 9,000 円と考えると大きな出費です。

無料でパソコンやディスプレイを廃棄処分しつつ、リサイクルや SDGs に貢献できる。

一石二鳥のこの方法をぜひ試してみてください。

キーボードとスマホがゴミ箱にはいったイメージ写真